<ミネベアミツミ レディス 北海道新聞カップ 初日◇9日◇真駒内カントリークラブ 空沼コース(北海道)◇6700ヤード・パー72>36歳の藤本麻子が、「まじ、こんなの初めて」というドタバタの繰り上げ出場で今季初戦を迎えた。
会場は北海道、下部ステップ・アップ・ツアーは栃木県で開催されている。リランキングは163位だが、「ワンチャンあるかなと思って」と決めた現地ウェイティングだった。前日に欠場者が出て、優先順位は1番手に浮上。あと1人、欠場者が出れば、試合に出られる状況になった。だが、午前組の60人は全員がスタート。午後組も半分以上の選手がスタートしていった。「さすがにもう無理かなと。おいしい中華の店を教えてもらったので、ラーメンを食べて帰ろうと思って、お腹をしっかり空かせていました。余裕をこいて、パッティング練習もしていなかったですね」。そんなのんびりムードが一転したのが、残り8組となった正午過ぎ。午後0時15分に10番からティオフ予定だったジ・ユアイ(中国)が欠場することになった。大会から連絡が入ったときは18番グリーンサイドで仲良しのエイミー・コガ(米国)を応援中。「携帯に知らない番号から電話があったんです。『あと8分ですけど、出られますか?』って」。そこからキャディバッグを取りに走った。「でも、アウトスタートなのか、インスタートなのかを聞いていなかった。慌てて掛け直したけど、すぐに出てくれなくて、とりあえず近い10番に行きました」。バッグを担いでもらう予定だった学生キャディもすぐに駆けつけ、なんとか無事にスタート。同組の金田久美子に食べ物を分けてもらい、近くにいた人にコースメモを取ってきてもらうなど、「みんなのおかげで回ることができました」と苦笑した。ウォーミングアップはなし、素振りもそこそこ。“かけつけティショット”は「マン右だった」と10番はボギー発進だったが、15番で2打目を1.5メートルにつけてバーディも奪った。昨年10月「マスターズGCレディース」以来のレギュラー出場となる今季初戦。1バーディ・3ボギーの「74」にベテランは、「上出来じゃないですか。あしたは穏やかな気持ちでスタートしたい」と笑った。ドタバタだった一日。だが、話はこれで終わらない。「実は…」と自ら切り出した。「私、結婚したんですよ」。知人の紹介で知り合い、約3年の交際期間を経て、会社経営者の一般男性と昨年11月1日に結婚したことを発表。「まだ新婚。ホヤホヤです」とはにかんだ。「これまでのように毎週試合に出るとか、がっつりではないかな。ゴルフ以外のことも楽しみたいと、今は思っています」。競技は続ける。来季の出場優先順位を決めるQT(予選会)にも出場する。ただ、プロになって18年。縁があって結ばれた相手と違う景色を見たいと思っている。「でも、試合に出るとやっぱり負けたくないと思う。やるからには頑張りたい。今週も予選を通りたい。チャンスがあれば、もう一度レギュラーで勝負したいとも思います」負けず嫌いの根っこはミセスになっても変わらない。試合に出れば、自然と闘争心にスイッチは入る。プロ3年目の2011年に「伊藤園レディス」で初優勝。2勝目という宿題も残っている。今週は第2のプロ人生の開幕戦。応援に駆けつけてくれた最愛のパートナーの前で、まずは23年マスターズGCレディース以来となる予選通過を決めてみせる。(文・臼杵孝志)
<ゴルフ情報ALBA Net>






