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66人のうち半数以上が『80台』の異常事態、全員がオーバーパー… 女子メジャー会場は“試練の土曜日”に

<ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ 3日目◇9日◇茨城GC西コース(茨城県)◇6718ヤード・パー72>今季メジャー大会初戦の第3ラウンド(R)は、選手たちにとって過酷すぎる一日になった。前日まで8人いたトータルアンダーパーの人数はゼロに。さらにこの日のベストスコアは青木瀬令奈、鈴木愛、桑木志帆の2オーバー。選手全員がオーバーパーだったのは、2011年に名古屋GC(愛知県)で行われた「日本女子オープン」第3R以来、15年ぶりの“珍事”だった。

【現地写真】このフラッグを見たら風の強さが分かりますね

トータルスコアも首位の福山恵梨が2オーバーで、アンダーパーはおろかイーブンパーの選手も“消滅”した。1988年のツアー制度施行後、4日間大会で第3R終了時にアンダーパーがいないのは、2023年「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」の吉田優利(通算イーブンパー)以来、26度目。また全員のトータルスコアがオーバーパーになるのは12年「日本女子オープン」の木戸愛、フォン・シャンシャン(トータル1オーバー)以来、19度目のできごとだった。ちなみに最もスコアが悪かった首位は、1992年「ヤマハカップレディース」の岡本綾子のトータル8オーバーだ。金曜日(8日)の段階で、土曜日には強い風が吹き、タフな展開になることが見込まれてはいたが、予想を上回る状況になったといえる。ただでさえ難関の西コースとあって、平均ストロークは第1Rが『76.0』(+4.0)、第2Rも『74.4118』(+2.4118)とともにオーバーパー。それでも8人ずつ、トータルアンダーパーの選手はいた。しかし第3Rは『79.7424』(+7.7424)という結果に。今年、最も難度が高かった「台湾ホンハイレディース」第2Rの『78.3208』(+6.3207)を超えた。決勝に進んだ66人のうち、半数以上の35人がスコア80以上を叩く、まさに異常事態だ。昨季の年間女王・佐久間朱莉も、その“餌食”になったひとり。プロ入り後の自己ワーストとなる「81」で終えたラウンド後は、さすがに疲れを隠せない。「風があってフェアウェイに行かないし、そこから(グリーンに)乗らない。アプローチも風の影響を受けました」。そのなかで「ブチ切れないようにプレーしよう」ということで精いっぱい。「だんだんボギーなのかなんなのか分からなくなった」と、その極限状態を表現する。昨季は最後まで平均ストローク60台もかかっていた女王にとって“惨劇”ともいえる一日だ。やはり強風だった台湾との違いについては「まだあの時は上りのパットなら止まったけど、ここは上りという上りがない。ずっと転がり続ける感じで難しかった」と話す。これについてはプロ2年目の吉田鈴も「台湾はグリーンが重くて、軟らかかったから、そこが違う点」と振り返る。瞬間最大風速14.9m/sに加え、硬さ、速さを増したグリーン状況、そして傾斜にあるピンポジション…すべての要素が重なり、コースの“凶暴性”が増した。 さらに、こんなところでもその難度の高さがうかがえる。18番パー4の平均が『5.0606』(+1.0606)だったのだが、パー4で平均5打を超えたのは、ホールバイホールの記録が残る1990年以降では17度目。1位は2001年「日本女子オープン」第3R11番の『5.1639』で、今回は1993年「東鳩レディス」第3R18番の『5.1154』に次ぐ歴代8位の数値となった。同じ西コースで開催された23年には、吉田の“オーバーパー優勝”という結末を生み出しているこの大会。試練の土曜日を経て、今年はどんな最後を迎えているのだろうか?(文・間宮輝憲)

<ゴルフ情報ALBA Net>

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