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“硬い番手ずらし”が後押し 岡山絵里はツアータイ記録の8連続バーディに「すげえって感じ」

<NTTドコモビジネスレディス 初日◇30日◇浜野ゴルフクラブ(千葉県)◇6704ヤード・パー72>「パターが全部入ったので、すげえって感じでした」。岡山絵里は、まるで他人事のように怒涛の8連続バーディを振り返った。9バーディ・ボギーなしで圧巻の「63」は、2017年「中京テレビ・ブリヂストンレディス」初日に並ぶ自己ベストタイのスコア。そして昨年7月の海外メジャー「AIG女子オープン」以来となる首位発進を決めた。

【写真】シャフトの番手ずらしもハマった 岡山絵里の「63」を支えた14本

8連続バーディの号砲は2番パー4から。セカンドの145ヤードを7番アイアンで放つと、ピン奥3メートルについた。4番、5番こそ7〜8メートルのパットを残したが、それ以外のホールはおよそ1ピン以内に絡め続け、それをすべて流し込んだ。本人の“すげえ”という言葉の通り、打っては寄せ、打っては沈める。「ラインが見えて、そこに全部打てたという感じです。ミスヒットもそんなになくいけました」と、『26』を記録したグリーン上が特に冴える一日だった。8連続バーディはツアータイ記録。これまで諸見里しのぶ(2011年/スタンレーレディス・3R)、成田美寿々(19年/富士通レディース・2R)、小祝さくら(21年/楽天スーパーレディース・2R)の3人が記録していた。パットが冴えわたった一方で、「ドライバーも曲がることなく、いい感じにバーディチャンスを作れています。色々なクラブを試して調整してきた結果、ここ1ヶ月くらいで今のものに落ち着いてきた」とショットの手応えもある。チャンスを演出し続けたアイアンが立役者。調整が、ここに来てハマりつつある。バシレウスの『BIZ 90S』というカーボンシャフトを使用しているが、担当者によると“硬い方”に番手ずらしを施したことで調子が上向いたという。例えば、7番アイアン用のシャフトは、7番アイアンのヘッド重量を基準に設計されている。だが、それよりヘッド重量が軽い6番アイアンに装着すると、シャフトにかかる負荷が小さくなり、しなり量も抑えられる。結果として、シャフトは本来よりも硬い挙動になるという理屈だ。岡山の場合、「気温も上がって振れてきた」というように体も動きやすくなり、これまでのシャフトの“しなり感”ではやや物足りなくなったことで、番手ずらしに踏み切った。岡山の球を見ていた担当者も「いい球ばかり出ていたので、今週はいけるかもと思っていたらこのスコアなので」と驚きを隠せない。ドライバーのシャフトも同社の『ZV 4X』というモデルで、いわゆる“軽硬”シャフトを使用している。担当者によると、ドライバー、アイアンともにボロン金属繊維が配置されており、同じ振り感でスイングできる点も岡山が気に入っているポイントだという。クラブ調整も奏功し、21年「アクサレディス」以来となるツアー通算3勝目へ、好スタートを切った。ただ8連続バーディという出来すぎた展開に「パターは明日から入らないんじゃないかと思っているので、期待せずにやろうかな」と苦笑いを浮かべる。「きょうのことは忘れて、ゼロからスタートします」。翌日は雨の影響で、丸一日、中止になった。第1ラウンドの高揚感を抑える、いい“水入り”にもなりそうだ。通常モードで次のラウンドへ気持ちを向けていく。(文・齊藤啓介)

<ゴルフ情報ALBA Net>

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