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今季米参戦の日本勢4人についても語る 松山英樹、米ツアー14年目の抱負

米国男子ツアー開幕戦「ザ・セントリー」で通算11勝目を飾り、タイガー・ウッズ(米国)主宰のツアー外競技「ヒーローワールドチャレンジ」での優勝で2025年を締めた松山英樹。12月末に行われた会見で一年の振り返り、また2026年シーズンに米ツアーへ参戦する若手日本勢への見解、自身の意気込みを語った。【後編】(取材・構成/高木彩音)

【写真】笑顔で会見に応じる松山英樹

◇米国男子ツアーの2026年シーズンは、1月15日からの「ソニー・オープン・イン・ハワイ」で開幕する。そんな今季は、松山のほか、シード権を獲得した久常涼、金谷拓実、昨年のコーン・フェリーツアー(米下部)ポイントランキング上位者資格で平田憲聖、DPワールド(欧州)ツアーのポイントランキング上位者資格で中島啓太も参戦する。それぞれの選手について聞かれた松山は、「試合で回ったことがあるのは、久常しかいない。試合中のプレーを見ていないので、なんとも言えないですけど…」と前置きしつつも、期待を語る。「久常ですか…。彼は、なんて説明すればいいんですかね…、あの愛らしいキャラは(笑)。1番一緒に練習ラウンドしていますが、なんなんですかね強みは…。わからないところが強みなのではないでしょうか」23歳の久常涼は、22年に欧州ツアーのQT(予選会)を7位で突破し、翌年には9月の「カズー・フランスオープン」でツアー初優勝。同年には“新人王”に輝き、ポイントランク17位で米ツアーへの出場権を獲得した。24年はポイントランク93位で、25年のシード権も獲得。昨年も同95位に入り、今季は米ツアー3年目を迎える。

東北福祉大の後輩でもある金谷については、「プレースタイルでいうと粘り強い。ベイカレントでも最後に爆発してトップ5(4位)に入っていましたけど、いいプレーをし続けるのが彼の強みだと思います。途中、苦しそうでしたけど、それを乗りこえて(ポイントランク)100位以内に入りましたし、結婚もしたそうなので、充実しているのではないでしょうか」と笑みを浮かべながら評価する。27歳で、24年には日本の賞金王にも輝いている金谷は、最終予選会を通過し戦った25年の米ツアーでポイントランク99位に入り、上位100人に与えられるシード権を獲得した。昨年末には同1月に女子プロゴルファーの吉本ここねと結婚していたことも発表している。

23年に日本で賞金王に輝いた2000年生まれの25歳・中島啓太についても、松山はやはり期待の言葉を寄せる。「啓太とは、ヨーロッパで一緒に練習ラウンドなどをしていて、ゴルフの内容は変わってきているんじゃないかなと思いました。ヨーロッパに行って頑張っているんだなと。どこがって言われたら難しいんですけど、練習している内容だったり、雰囲気が変わってきていて、『これだったらPGAツアーにも来るだろうな』って思いながら見ていたので、来れてよかったですし、来年どういうプレーするのか楽しみです」

さらに、中島とともにルーキーイヤーを迎える平田についても、「正確性があると思いますし、下部ツアーから頑張って、突破していく力があるということはすごいことだと思います。上位何人かが出場できない中にしっかり入ったというのは、PGAツアーでシード権を取るよりも厳しいことなんじゃないかなと。来年、彼がどんなプレーをするのか、楽しみです」と語る。

だがそこでは、米ツアーで通算11勝を積み上げ、21年には「マスターズ」も制した男の“矜持”も語られた。『4人に、(ライバルとしての)“怖さ”は感じないか?』と聞かれた時のことだ。 「怖いと思うことはないですけど、上位に居れば負けたくないです。ただ、自分のベストのパフォーマンスを出せれば負けるつもりはないので、いまは。自分がベストを出したときに負けるような感じになってくれれば、怖くなってくると思います」さらに、4人が『そのレベルに来ることを待っている?』と聞かれると、 「いえ、待つつもりはないです。自分がその先にいけばいい話なので」と答えた。

26年はディフェンディングチャンピオンとして迎えるはずだった「ザ・セントリー」が中止となり、22年に制しているソニー・オープン・イン・ハワイ(1月15〜18日)からシーズンが始まる。 「まずは早めに優勝して、マスターズにいい状態で挑むことが第一の目標。そのあとは、どういうスケジュールになるのか、まだわからないですけど、メジャーに標準を合わせて、一つでも優勝を多くできるように、していけたらいいなと思います。もう一回メジャーで勝つこと。優勝を増やして、プレッシャーがかかる場面でプレーをすることが大事だと思っています」と、今年のビジョンを示した。

◇ 25年シーズンは、ツアー競技以外も含め米国で24試合、DPワールド(欧州)ツアーで2試合、日本ツアーで1試合の計27試合を戦い抜いた。米ツアー開幕戦「ザ・セントリー」で優勝したものの、その後は「ジェネシス招待」と「ロケット・クラシック」の13位が最高位。苦しい時間が続いた。 そのなかで迎えた10月の欧州ツアー「ジェネシス選手権」で7位、11月の日本ツアー「ダンロップフェニックス」で5位に入り、久しぶりのトップ10入りを果たした。12月のヒーローワールドチャレンジではアレックス・ノレン(スウェーデン)とのプレーオフを制し、2016年以来となる大会2勝目を挙げて一年を締めくくった。 開幕戦で優勝を挙げたものの、2013年から参戦している米ツアーの中では、今季はトップ10入りの回数が最も少ないシーズンとなった。これまでと比べても思うような結果を残せず、苦しい一年を過ごしたなかで迎えたヒーロー・ワールドチャレンジでの優勝――。それは今季につながる“キッカケ”となった。そんな今年は、21年のマスターズ以来となるメジャー優勝を目標に挑んでいく。常に日本選手のトップに立ってきた男は、その座を譲るつもりはない。

<ゴルフ情報ALBA Net>

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