山下美夢有は中学時代から、ダンロップを愛用している。「アイアンのあの音がすごく好き。柔らかい音と構えやすさ。それが私は一番好きです」。「AIG女子オープン」(全英)でのメジャー初制覇を含む2勝で、米国女子ツアーのルーキー・オブ・ザ・イヤー(新人賞)を戴冠。それを支えてくれたクラブに改めて感謝した。
冬の恒例イベントとなった『XXIO DREAM CUP』(19日開催、兵庫県・ABCゴルフ?楽部)では、全英の裏話を明かす。「風の影響がすごくて、クラブは本当に大事でした。普段使っていたドライバーじゃなくて、弾道を強くできるようなものを、現地でいろいろと調整してもらって、それがフィットした。フェアウェイキープが高くて、飛距離も飛んでいたので、それが優勝につながったと思います」。こだわりのアイアンは、これまで使用していた“5”からソール幅が小さい“7”に替えた。『米国は日本に比べて地面が硬くてボールが沈む。打ち込むためには、ソール幅が大きいと跳ねてしまう』という意見をもとに調整を重ね、万全の体制でルーキーイヤーを駆け抜けた。来季について「特に変える必要はない」としつつも、飛距離アップは求めていく。「5ヤード違うと全然変わってくる。コツコツ地道にやることが大事」。強い体を作るためのトレーニング強化、さらにクラブにも手を入れるつもり。「スピン量を上げられるようなシャフトだったり、いろいろと話しています。そこがピタッとかみ合えばいいな」と話す。心残りは、最後のフロリダ連戦で結果を残せなかったこと。「アニカ・ドリブン by ゲインブリッジ at ペリカン」は68位、「CMEグループ・ツアー選手権」は36位だった。「結果を出したい気持ちがあって、うまくいかなかったところが悔しかった。アメリカの試合で優勝したい。1試合1試合、出る試合は上位を目指したいです」と来季を見据える。過去2シーズンの優勝者のみが出場できる開幕戦「ヒルトン・グランド・バケーションズ・トーナメント・オブ・チャンピオンズ」は1月29日(木)に始まる。「あんまり時間はないけれど、いい状態で戦えるようにしたい。まだフェースの入り方が完ぺきじゃない。全ショット、全クラブ、毎回同じスイングをできるようにしないといけない」。厳しい自己評価を下しながら、来季に向けて力を込めた。(文・笠井あかり)
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