<JLPGA新人戦 加賀電子カップ 最終日◇12日◇グレートアイランド倶楽部(千葉県)◇6525ヤード・パー72>2度目のプロテストで合格を果たした19歳・松原柊亜(まつばら・しゅあ)。19位と4打差の単独最下位から出た最終日に、この日のベストスコアタイとなる「70」で回り、14位タイに浮上。プロとして“1打の重み”を感じる試合となった。
来季の出場権をかけたQTは1次を4位で突破。しかし、ファイナルでは最終日に「74」と伸ばせず、56位と限定的な出場権を得るにとどまった。「先週のQTでショットの調子が悪くなっちゃって。先週はパターが良かったんですけど、今週はパターも悪くなって…」。QTで支えてくれたパッティングも不調に陥り、2日間でトータル7オーバー。最下位の20位に沈み、19位とは4打差もあった。最終日は最大瞬間風速10m/sを超える強風の中、平均ストロークは「74.9500」と多くの選手が苦しんだ。だが「風の日はみんなが落とす中で(自分は)上がることが多いんです。もともと球が低くて、ドライバーは低く打つことができる」と風を苦にしない松原には追い風となった。パッティングに関しても「2日目までは5メートルぐらいの距離を練習していましたが、最終日はショートパットばかり練習しました」と練習方法を変えたことでフィーリングが改善された。前半2番でボギーを叩いたものの、その後5つのバーディを奪って最下位から脱出。3パットを喫した16番、2打目を池に入れた18番でのボギーが悔やまれるが、「目標の69には届きませんでしたが、良かったです」と会心の「70」で順位を上げられたことには納得の表情を浮かべる。「最下位だったので、1つでも上がったらいいかなと思ったら、かなり上がっていて」と白い歯をこぼす。最下位のままなら賞金は26万円ほどだったが、最終日の奮闘により手にしたのは38万円。「10万円以上違う。焼肉食べちゃおう」と笑う。「18番で池に入れていなくてパーだったら、もっと(順位)上がっていましたよね。全然賞金とか考えずにやっていました」とプロとして1打の重みを実感する一日にもなった。来季の前半戦は下部ステップ・アップ・ツアーが主戦場になるが、出場枠が拡大されるレギュラーツアー4試合にも出場できそうだ。「レギュラーは出られる試合で頑張りたい。でもシードが獲れるぐらい上手くないので、この冬に頑張って、出られる試合で上位に入りたい。ステップでも優勝が目標です」。1打の大切さをかみしめて臨むオフ。レベルアップに向けて、この冬は忙しくなりそうだ。(文・小高拓)
<ゴルフ情報ALBA Net>








