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師匠・藤田寛之が“夜のLINE添削” 31歳は念願初シード入りへ大前進

<バンテリン東海クラシック 2日日◇3日◇三好カントリー倶楽部 西コース(愛知県)◇7300ヤード・パー71>初シードを目指すプロ12年目の黒木紀至(くろぎ・のりゆき)が6バーディ・1ボギーの「66」をマーク。トータル7アンダー・4位タイで週末に臨む。

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前半アウトで2つ伸ばして折り返したが、10番で3パットのボギー。それでも11番で3メートルのバーディパットを沈めると、そこから3連続バーディ。15番でも伸ばし、首位に肉薄した。「きょうはパットが入ってくれたのが一番ですが、この2日間はショットもパットも良かったです」。難攻不落とされる三好CCは初体験ながら、初日の「69」に続く好スコアを重ねた。狭いフェアウェイが特徴のコースに備え、黒木は練習日の不安を師匠に託した。2022年から師事する、ツアー通算18勝の藤田寛之だ。米シニアツアーに参戦中の藤田に『LINE』でスイング動画を送り、“添削”を受けたという。「『あおり打ちになっている』『ボール位置が中央すぎる』と指摘していただきました」。ボール位置を左にずらすなど修正を加えたことが、好調につながっている。さらに三好CCを知り尽くす藤田から「上りのパットを打てるラインを狙うように」との助言もあり、安全策と攻めの姿勢を両立させてスコアを組み立てた。今年32歳になる黒木は21歳でプロ転向後、長く結果を残せなかったが、“藤田イズム”を取り入れたことで潮目が変わった。22年「九州オープン」で優勝し、昨年末のファイナルQTで6位に入って今季前半戦の出場権を獲得。今年8月の「ISPS HANDA 夏の決戦・誰が一番強いんだトーナメント」では自己最高12位タイに入り、賞金ランキングは62位につけている。65位までに与えられるシード権も視野にある。「藤田さんと今年はシードを目指そうと話しています。コツコツと積み重ねたいです」。初優勝を狙える位置で週末を迎えるが、師匠同様、焦らず目標を一つずつクリアする姿勢を貫く。さらに、今年2月には女子プロゴルファーの妻・山村彩恵との間に第一子が誕生。夫婦タッグで出場する大会もあったが、今週は自宅で育児を担う妻から「子どもの写真を送ってもらっている」と目尻を下げる。朝は妻と、夜は師匠と『LINE』でつながり、力を蓄えている。子どもの存在は「励みになっています」。師匠と家族のためにも、残り2日間も“かっこいい姿”を見せたい。(文・小高拓)

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