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予選カットスコアは大会史上初のアンダーパー決着 16歳の飛ばし屋は4アンダー通過に「ヒヤヒヤしました」

<日本女子オープン 2日目◇3日◇チェリーヒルズゴルフクラブ(兵庫県)◇6616ヤード・パー72>予選カットラインのスコアがトータル1アンダーと大会史上初めてアンダーパーとなった。これまでは「COCOPA RESORT CLUB白山ヴィレッジ」(三重)で開催された2019年のトータルイーブンパー(144ストローク)が最少だった。平均ストロークは、2日目は72.53だったが、初日は71.03。予選ラウンドの平均ストロークがアンダーパーとなるのも、19年大会初日の71.81以来だった。

【写真】若きドラコン女王! 後藤あいのスイングがすごい

メジャー仕様といわれる難しいセッティングで女子ゴルファー日本一を決める国内最高峰大会が、今年は趣を異にしている。練習ラウンドの段階から選手たちは、柔らかいグリーン、長くはないラフに「バーディ合戦になりそう」と予想していた。大会初出場の16歳のアマチュア、後藤あい(兵庫・松蔭高2年)も、「日本女子オープンは我慢比べのイメージがあったけど、練習で回って、ちょっと違うかなと…。伸ばし合いになる。アンダーパーを出さないと予選は通れないと思った」という。9月の「住友生命Vitalityレディス」の期間中に開催された日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)公認の「ドライビング女王コンテスト」で優勝した飛ばし屋は、初日を2アンダーの43位スタート。最終18番パー5は残り218ヤードの2打目を4番ユーティリティで難なくグリーンに運び、バーディを奪った。だが、インから出た2日目は、スコアを2つ伸ばして迎えた18番に落とし穴が待っていた。ティショットを大きく右に曲げ、グリーンに乗せるまで5打を要してダブルボギー。スコアは振り出しに戻った。その時点のカットラインはトータル1アンダー。「でも、7番のティでボードを見たら2アンダーになっていて、ヤバいと思った」。7番パー5からの2連続バーディで安全圏内に入り、カットラインも最終的にはトータル1アンダーとなったが、「結構、ヒヤヒヤでした」とホールアウト後は安堵の笑みを浮かべ、大きく息を吐いた。19年大会は畑岡奈紗がトータル18アンダーで3度目の日本一に輝いた。2日目終了時点のトップはペ・ヒギョン(韓国)のトータル12アンダーで、今回は堀琴音の11アンダー。1968年に始まり、今年が第58回の大会で優勝の最少スコアは、我孫子GCが舞台だった17年大会で畑岡奈紗がマークしたトータル20アンダー。次の興味は新たな歴史を刻む新チャンピオンが誕生するかに移ってきた。(文・臼杵孝志)

<ゴルフ情報ALBA Net>

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