16日、米国男子ツアーを統括するPGAツアーが、2026年の開幕戦で1月8?11日に行われる「ザ・セントリー」の開催地としてハワイ州マウイ島のカパルア・プランテーションコースでを見送ることを決定した。
〈写真〉松山英樹の最新スイング クラブを高く上げて飛距離アップしている!?
マウイ島は数カ月の間、深刻な干ばつ状態が続いており、州のデータによると地域の90%、14万人以上の住民が影響を受けている。それにより節水が義務づけられているほどだ。PGAツアーは「州知事、セントリー、カパルアリゾート、マウイ郡との協議の結果、カパルアで開催しないことを決めた。これは干ばつが継続しており、節水要請から運営上の課題によるもの」との声明を発表した。カパルアの2コースは、ともに9月2日から60日間閉鎖し大会のため芝の保護を実施していた。節水義務化が進む中、カパルアや地元住民が8月、用水供給システムを管理するマウイ・ランド・アンド・パイナップル社に対し、システムの維持管理を怠ったと提訴もしている。PGAツアーは今月初旬に現地を視察。開催するために必要な業者の出荷期限が迫り、見送りを決定した。カパルアの緑豊かなフェアウェイはすでに茶色に変色している。ハワイ州知事のジョシュ・グリーン氏は「マウイ島の干ばつ状況を考慮し、PGAツアーの決定を支持する」と話した。カパルア・プランテーションでの開催が1999年から続いてきた同大会は、2025年シーズンのツアー勝者とフェデックスカップ50位まで出場できるエリート大会。シーズン1番目のシグネチャーイベントで、賞金総額も2000万ドル(約29億円)という高額大会で、今年は松山英樹が制した。なお代替えコースはまだ決まっておらず、今後発表するとされた。(文・武川玲子=米国在住)
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