<ニトリレディス 最終日◇31日◇北海道カントリークラブ 大沼コース(北海道)◇6955ヤード・パー73> 代々木高に在学する埼玉県出身の16歳・清水心結(みゆ)が、自身3度目となる国内女子ツアーに主催者推薦で出場した。結果はトータル2オーバーで予選落ち。「スコアは悔しいですが、すごく楽しかったです」と悔しさの中にも笑顔を見せた。
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今回のバッグを担いだのは、松山英樹の元エースキャディで多くのトッププレーヤーとコンビを組んできた進藤大典(だいすけ)氏。2021年にスタートした進藤氏が主宰するジュニア大会「進藤大典ジュニアトーナメント 2024 supported by アイダ設計」の高校女子の部で優勝し、その縁で今回の初タッグが結成された。多くのトッププロをサポートしてきた進藤氏との36ホールは、たくさんの学びがあった。そのなかでも清水の課題となっている「1番ホールで緊張しちゃうところ」の改善ができたという。そこで提案されたのは、「朝の練習の最後の1球を1ホール目のティショットだと思って打つ」ということ。「初日は緊張してそれどころではなかったけど、2日目は1番緊張しなかった。その練習が生かせて、フェアウェイの真ん中にいきました」と早速、成果に現れた。2日間を回り、「ちょっとしたところの詰めの甘さというか、集中していればパーでおさえられたのにとか、考えすぎてしまって力が入ってしまったことが多かった」と課題も明確。「そういうところは冷静に落ち着いていきたい。まだまだ足りないところ。技術面は前よりは成長したと感じているので、頑張ります」。ここで得た経験と、進藤氏のもとで学んだことは、今後の糧にしていきたい。ゴルフは父の影響で2歳に始め、ベストスコアは中学2年生のときに出した「65」だ。2021年の「埼玉県ジュニアゴルフ選手権」、22年の「関東中学校ゴルフ選手権」、23年の「関東ジュニアゴルフ選手権」などで優勝している。高校は通信制ということもあり、生活の大半はゴルフの時間に費やしている。大利根カントリークラブ(茨城県)や日高カントリークラブ、KOSHIGAYA GOLF CLUB(ともに埼玉県)などで練習に励む日々。また最近は取手国際ゴルフ倶楽部(茨城)でも「キャディのアルバイトをしています」。ローテーションで使用し、「週6ぐらいでコースに行けるようにしています」と鍛錬の日々を明かす。進学した頃の平均スコアは、パープレーだったが「少しずつアンダーになってきた。1〜2アンダーぐらいで回れるようになってきたと思います。今年に入ってから練習量が増えたこともあると思うんですけど、60台がけっこう増えて、ゴルフになってきました」と環境が変わり、徐々にレベルを上げてきている。中2からベストスコアの更新ができていないが、「できればツアーで出したい」という意識を持ち、挑んでいる。もちろん、目標はプロになってレギュラーツアーで戦い活躍すること。だからこそ「できることなら、この試合かゴルフ5レディスで勝ちたかった」と悔しがる。アマチュア優勝を果たしてプロ転向することが目標だ。これまでだと、2003年の「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」を制し、史上初の高校生プロゴルファーとなった宮里藍、19年の「富士通レディース」で勝ちプロ宣言した古江彩佳らのような実例がある。北海道では予選落ちを喫したが、今週の「ゴルフ5レディス」も主催者推薦で出場できるため、そこでも「優勝」を狙う。日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)プロテストの受験予定は、来年の第1次予選から。「現実的に考えたら11カ月ぐらいしか時間がないので、そこに向けて平均スコアをいまのアンダーから60台とかにしていきたい。まだアプローチとかも下手なところはたくさんあるので、もっと練習していきたい」と強い眼差し。自身4試合目となるプロの舞台でも、本気で“プロテスト免除”を狙っていく。(文・高木彩音)
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