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米ツアー昇格も射程圏内 日本ツアー今季初戦、平田憲聖が感じる成長「経験値は増えている」

<Sansan KBCオーガスタ 事前情報◇27日◇芥屋ゴルフ倶楽部(福岡県)◇7293ヤード・パー72>米下部のコーン・フェリーツアーを主戦場とする平田憲聖が、国内ツアーとしては自身今季初戦を迎える。「アメリカで得たいろいろなものを、プレーでみなさんにお見せできたらいいと思っています」。今週はコーン・フェリーツアーがオープンウィークで一時帰国中。米国で鍛えられたゴルフを存分に発揮するつもりだ。

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昨年は国内ツアーで4勝を挙げ、賞金王争いを最後まで牽引したものの、終盤に金谷拓実に逆転されて2位に終わった。同年12月に行われた米国男子ツアーの出場資格を争う予選会(Qスクール)では、最終日に大きく巻き返したが、8位で出場権獲得はならなかった。米ツアー昇格を目指し、今季は下部ツアーに参戦。自身初戦「バハマ・グレートアバコ選手権」ではいきなり2位と好スタートを切り、ここまで2度の2位を含む5度のトップ10入りを果たしている。ポイントランキング20位までが米ツアー昇格の対象となるが、現在は11位と“昇格圏内”。残り4試合で、昇格も目の前に見えている。ここまでの戦いについて、こう振り返る。「毎週新しいコースでやっている中ではよくやっていると思う。でも、内容を見ると予選落ちも目立つし、自分の中ではもっといいゴルフができそうな感じもある。残り4戦で優勝できるように頑張りたいです」さらに米国で戦う苦労も実感している。キャディと転戦する日々だが、「3週間くらいひとりで(転戦して)、オーストラリア人のキャディさんにお願いした」という時期もあった。ゴルフ場を離れればひとりの時間が増え、「話す人もいない。そういう時は苦しかったし、楽しいことをしたいとも思った」とその時の胸中を明かす。それでも、ゴルフの調子が上向けば、そうした苦労も吹き飛ぶ。「結果的には、全部を楽しみながらやることができています」と、米国での旅路を前向きに受け止めている。先週は小平智が日本ツアーで7年ぶりの勝利を挙げた。小平はその直前に1カ月の米国合宿を敢行していたが、その時には平田と合流して濃密な時間を過ごしていた。小平の家で過ごし、一緒に練習やトレーニングも行った。米ツアー1勝を挙げた小平は下部ツアーで戦った経験も持つ“先輩”。「そういうことをいろいろと話しながら、自分の気持ちも理解してもらえた。あの1週間はすごく楽しかったし、いい時間にもなりました」と振り返る。先週優勝した小平は、米国で活躍する平田や松山英樹らと顔を合わせ、後輩たちから刺激を受けたと語っていた。復活優勝を飾ったその姿を、平田も見ていたそうで、「小平さんがまた這い上がろうとしていることも話していましたし、そういう中での優勝だったので、僕も“頑張ろう”と刺激になりました」と、お互いに高め合う時間を過ごせたこともうれしい。日本に戻るのは約2カ月ぶり。異国で孤軍奮闘を続ける平田にとって、日本ツアーはまさに“故郷”だ。ひさしぶりに会う仲間たちとの再会も新鮮で、「しゃべり疲れるくらいに話したいですね」と試合前から胸を躍らせる。さらに、日本のファンの前で戦う姿を見せられることも何よりの喜びだ。「メンタル的にも強くなっているし、いろいろな場所でプレーしてきた。経験値は増えている」。成長した姿を、最高の結果で示したい。

<ゴルフ情報ALBA Net>

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