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ランが出ないコースで“飛ばし屋”が本命に? 避暑地決戦は伸ばし合いの展開に注目【大西翔太のSHOWTIME】

<NEC軽井沢72ゴルフトーナメント 事前◇14日◇軽井沢72ゴルフ北コース(長野県)◇6625ヤード・パー72>国内女子ツアーの今季第21戦は、避暑地・軽井沢を舞台に行われる。練習日から時折、涼しさも感じる好コンディションのなか、選手たちの熱い戦いが見られそうだ。その展望を、青木瀬令奈のコーチ兼キャディを務める大西翔太氏が占う。

【連続写真】河本結、安定フェードの秘訣はシャフトを立てる!

■やわらかい地面への対応力はマスト!避暑地らしい穏やかな気候のなかで調整を進めてきた選手たち。そのチェック期間で、大西氏が一番気になったのが“地面のやわらかさ”だった。「フェアウェイもランが出ない。グリーンもやわらかいので、どれだけキャリーを出せるかが大事になってきます」。フェアウェイに落ちたボールに泥がつくこともしばしば。それにも対応する必要が出てくる。そんななか、大西氏は「飛ばし屋が有利ですね」と断言。さらに「フェアウェイも狭くない」と補足する。朝露も目立つ洋芝に苦戦する選手が出てくることも予想はするが、優勝スコアは「プリファードライが出れば15〜16アンダー、出なくても12〜13アンダーはいきそうですね」と伸ばし合いを予想している。■連覇&連勝狙う河本結のフェードボールが効きそうそのなかで大西氏が活躍を予感したひとりが、ツアー史上4人目となる連覇&連勝を目指す前週王者で、かつディフェンディングチャンピオンの河本結。「先週、2日間一緒に回ったんですけど、球が飛んでいるし、伸びてもいる。状態はいいですね」。さらにフェーダーが有利なコースとも見ているが、それが河本の持ち球とも一致。「パワーフェードのように、しっかりと前に飛んで行くフェードボールが打てています。余計なサイドスピンもない」と話した。さらに鶴岡果恋の名前も挙げる。直近は2試合連続で2位になる好調ぶり。「鶴岡選手はドローだけど、カットボールやライン出しのショットも得意。その球を打てるのは強みだし、上位で戦う状態を維持しているので、この辺りでチャンスが来てもおかしくありません」。そしてもうひとりが渡邉彩香。今季は「大東建託・いい部屋ネットレディス」で3年ぶりの勝利を挙げ、勢いのある選手だ。いわずもがな、ツアー屈指の飛ばし屋で、「コースが狭くないし、オンステージになるのでは? クラブの入り方もよく、キレイなフェードボールを打っています。コーチ(坂詰和久氏)との取り組みの成果が出ているのでしょう」。ちなみに渡邉といえば、2015年のこの大会でアルバトロスとイーグルを同日達成(2日目)しており、“ゲンのいい”コースでもある。「天候との戦いもあると思いますが、そういった状況に対応する能力も必要。現在の女子ツアーは“戦国時代”とも表現されますが、ひとりひとりの選手の奮起に期待したいですね」。最後はそういって選手たちのさらなる奮起を願った。解説・大西翔太(おおにし・しょうた)/1992年6月20日生まれ。名門・水城高校ゴルフ部出身。2015年より青木瀬令奈のキャディ兼コーチを務める。16年にはキャディを務める傍らPGAティーチングプロ会員の資格を取得した。ゴルフをメジャースポーツへと日夜情熱を燃やしている。21年には澁澤莉絵留ともコーチ契約を結んだ。また現在、安田祐香の指導にもあたっている。プロゴルファーの大西葵は実の妹。YouTube『大西翔太GOLF TV』も好評で、著書『軽く振ってきれいに飛ばす!! 飛距離アップの正解』が発売中。

<ゴルフ情報ALBA Net>

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