このエントリーをはてなブックマークに追加

今季2度目の北海道戦は“耐えのゴルフ”がカギ 全英帰り・山下美夢有に注目だ!【大西翔太のSHOWTIME】

<北海道meijiカップ 事前情報◇7日◇札幌国際カントリークラブ 島松コース(北海道)◇6642ヤード・パー72>国内女子ツアーの今季第20戦は、今年2度目の北海道開催。舞台は札幌国際カントリークラブ 島松コースだ。注目は、先週の海外メジャー「AIG女子オープン」(全英)で優勝し、凱旋出場となる山下美夢有。そのほかの有力選手も含め、青木瀬令奈のコーチ兼キャディを務める大西翔太氏が3日間の展望を語った。

【写真】全英V・山下美夢有のドライバー打痕を接写!

■距離が伸び、転がらない…フェアウェイキープがカギ「今年は距離が長くなり、さらにフェアウェイはランが出ない。むしろ1ヤードほど戻ることすらあります」今年の総合ヤーデージは6642ヤード(昨年は6568ヤード)と、74ヤード延長された。変化があったのは1番パー4の393ヤード→416ヤード、7番パー3の136ヤード→154ヤード、8番パー4の327ヤード→305ヤード、13番パー4の354ヤード→392ヤード、17番パー3の163ヤード→180ヤードの全部で5ホールとなる。410ヤードの1番パー4は、アウトスタートの選手にいきなりパーセーブへのプレッシャーをかける。しかも今週は天候不順で、地面が柔らかく、ボールが転がらずに飛距離が稼ぎにくくなることが予想される。ランで距離を稼ぐ選手には厳しいコンディションだ。さらにラフにも落とし穴がある。「ラフは思ったよりも短いんですけど、ボールが埋まりやすい。ドローヒッターの選手は打ちにくいかもしれません。ローポイントの人は特に」とヘッドの最下点がボールよりも手前のスイングタイプだと、芝に“足止め”をくらいやすい。「いままではヘッドが滑っていたところが、ダフリやグリーン周りでは“ポッコン”になりやすいです」。今週はフェアウェイキープとパーオンがスコアメークのカギを握りそうだ。「バーディ合戦とはならなそうです。どちらかというとガマン大会。ボギーを打たないためにも、フェアウェイキープ、パーオン、安定感のあるショットが求められます。優勝スコアはトータル10アンダーぐらいじゃないでしょうか」と話した。

■注目選手は山下美夢有、河本結、内田ことこ今週の優勝予想に挙げたのは、全英制覇を遂げた山下、昨年大会最終日に「66」をマークして単独2位に入った河本結、地元・北海道でツアー2勝目を狙う内田ことこの3人だ。「山下選手は、『距離がないと優勝は無理』と言われている全英で、安定感のあるショット力で優勝された。再現性の高さがすごい」。今大会も比較的距離が長く、方向性と安定感のあるショットが求められる。山下は米ツアーでのフェアウェイキープ率が『79.79%』(4位)で、パーオン率は『71.01%』(35位)と、とにかく安定感がある。大西氏も今大会のV最有力候補と太鼓判を押す。河本は今年トップ3に6回入っており、いつ今季初優勝がきてもおかしくない。「河本選手は本当に調子が良さそうでした。振れていますし、昨年は最終日に66で回っている。イメージも悪くないと思います」と話した。7月の北海道戦「ミネベアミツミレディス」でツアー初優勝を挙げた内田は、地元連勝がかかっている。「内田選手は地元ということもありますし、前回の北海道で優勝されている。練習場でスイングを見ましたが、キレのあるスイングをされていました。前戦では3位ですし、1週間休んでまた体力が戻っていると思うので、すぐにまたチャンスがくるのではないでしょうか」と期待を込めた。今年の島松は例年以上に“耐える力”が求められる。グリーンを確実にとらえる正確なショットと、冷静なマネジメントが勝敗を分けそうだ。解説・大西翔太(おおにし・しょうた)/1992年6月20日生まれ。名門・水城高校ゴルフ部出身。2015年より青木瀬令奈のキャディ兼コーチを務める。16年にはキャディを務める傍らPGAティーチングプロ会員の資格を取得した。ゴルフをメジャースポーツへと日夜情熱を燃やしている。21年には澁澤莉絵留ともコーチ契約を結んだ。また現在、安田祐香の指導にもあたっている。プロゴルファーの大西葵は実の妹。YouTube『大西翔太GOLF TV』も好評で、著書『軽く振ってきれいに飛ばす!! 飛距離アップの正解』が発売中。

<ゴルフ情報ALBA Net>

【関連記事】