<ミネベアミツミ レディス 北海道新聞カップ 3日目◇12日◇真駒内カントリークラブ 空沼コース(北海道)◇6688ヤード・パー72>強風の中、この日のベストスコアタイ「67」で回ったルーキー・荒木優奈が5位にジャンプアップした。「73」と乱れた前日は22位に後退したが、5バーディ・ボギーなしの完璧ゴルフでV戦線へ返り咲き。「悪かったショットをうまく調整できた。タイミングが早すぎたので、トップでしっかり溜めて、リズムを意識して打つようにしたら良くなった」と表情をほころばせた。
この日は宮崎・日章学園高時代に3年間、同じクラスだった菅楓華と回った。前週の「資生堂・JALレディス」の予選ラウンドに続く、9度目の同組だったが、決勝ラウンドでは初の競演。「何度も一緒に回ったので…。特別な思いはないです」と自分のプレーに集中し、スコアを伸ばすことだけを考えたという。3番で最初のバーディを奪い、6番パー5は2オンに成功した。「風はフォローだったので、しっかり当たればグリーンの近くまでいくかなと思ったけど、まさか乗るなんて。いいショットでした」。残り250ヤードから3番ウッドでピン手前7メートルに運び、楽々とバーディ。ピンチはほぼなく、初日に続くボギーなしで、スタート前には10打あったトップとの差を半分に縮めた。荒木と菅がツアーで初めて一緒に回ったのは、昨年3月の「アクサレディス」2日目。当時、菅はプロ1年目で、荒木はアマチュアだった。その後、お互いがプロになってからもクラスメート対決を繰り広げ、通算成績は6勝3敗で荒木がリードしている。前日のラウンド後には、ドライバーに貼っている鉛の位置を微調整。重さは1グラムほどの小さな鉛だが、「しっかりつかまるドローが打てるようになった」と方向性が安定した。コーチでもある父と相談してチューニング。「全部、お父さんに任せていますが、鉛の位置や重さが変わったことは、打てば分かります」という研ぎ澄まされた感性が、20歳ルーキーの最大の武器だ。首位とは5打差。「どうなるか分からない。あすもたくさんバーディチャンスを作って、いいプレーができたらいいな」。前週まで16試合すべてに出場し、トップ5入りは3度ある。あとは初Vだけ。がむしゃらに首位の背中を追いかけていく。(文・臼杵孝志)
<ゴルフ情報ALBA Net>