<ミネベアミツミ レディス 北海道新聞カップ 2日目◇11日◇真駒内カントリークラブ 空沼コース(北海道)◇6688ヤード・パー72>プロ4年目の高久みなみが5バーディ・ボギーなしの「67」で回り、トータル9アンダーに伸ばし、初日の10位から3位に上がってきた。
2021年11月のプロテストに3度目の挑戦で合格し、今大会がツアー53試合目。これまでは4月の「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」の11位が最高で、「まだ一度もないトップ10入りが目標です」と話す。2日間でボギー1個と安定感は抜群。目標を上方修正してもよさそうな勢いだ。初出場した昨年は予選落ちしたが、北海道特有の洋芝にアレルギーはまったくない。福島・西郷村の出身で、いつも練習しているホームコースの「グランディ那須白河ゴルフクラブ」は洋芝。「慣れているし、得意な方です」と自信を持ってクラブを振っている。インから出て、3メートルを沈めた11番で最初のバーディを奪うと、16番は左ラフから残り160ヤードの2打目をピンそば2メートルにつけた。後半は3バーディとさらにスコアを伸ばした。今季初のボギーなしの?おまけ”もついたが、喜怒哀楽をほとんど表に出さないラウンド中と同様、取材を受けていても発する言葉に抑揚はなく、メンタルもほぼフラットだ。「よく言われます。冷静だねって…。まだ2日目だからかな。私ってあんまり感情を表すほうじゃないんです。ガッツポーズもやったことはないし」。最近1番喜んだのは、昨年9月の「ソニー 日本女子プロゴルフ選手権」初日の3番パー3でホールインワンを達成したとき。メジャーの舞台で決めた人生初のエースに「うえぃ〜って喜びました。最近はあれが最大です」と少しだけ笑った。ジュニア時代から地元では有名なゴルフ一家だった。トップアマの父・幸夫さんの手ほどきをうけ、長女・あずさ、次女・ゆうな、そして末っ子のみなみと3姉妹そろってゴルフの道に進んだ。父が支配人を務めていたグランディ那須白河で開催された16年の「日本女子アマ」には3姉妹そろって出場。プロテストには末っ子だけが合格しているが、長女はティーチングプロの資格を取り、次女は今年もプロテストに挑戦する。今週はコーチとして、ゆうなさんが帯同する。「いつもはキャディをやってくれるけど、ロープの外から第三者的な視線も必要かなと。姉もプロテストがあるので、2人でいろいろ話し合っています」と頼れる?参謀”もついている。2000年12月生まれのプラチナ世代。同学年には古江彩佳、西村優菜、吉田優利と米ツアーでプレーする仲間たちもいる。QTランク10位、リランキング17位と初めてツアーにフル参戦している24歳は「同い年の子たちからしたら私は実績もない。開幕戦から初めて出られた今年は頑張ろうという気持ちです」と力を込めた。首位とは4打差、残り36ホール。ゴルフ人生初のガッツポーズを披露する時間はたっぷり残っている。(文・臼杵孝志)
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