<ミネベアミツミ レディス 北海道新聞カップ 初日◇10日◇真駒内カントリークラブ 空沼コース(北海道)◇6688ヤード・パー72>毎試合のようにリーダーボードの上位を賑わせているルーキーたちのなかでも、別格の存在になりつつある入谷響と荒木優奈。この2人が、今週も初日から存在感を見せつけた。
3週前の「ニチレイレディス」で待望の初優勝を果たした入谷はインから出て、6バーディ・1ボギーの「67」で首位と1打差の4位発進。3パットした5番パー3でこの日唯一のボギーを打ったが、「ちょっとイラっとした」とそこから怒りのバーディラッシュ。直後の6番パー5は3打目を1メートルにつけ、7番は3メートル、最終9番もピン奥1.5メートルを沈めて一気にスコアを伸ばした。開幕から16試合すべてに出て、優勝も含めてトップ10入りは5度を数える。初日トップ10からのスタートは今回で6度目。「初日は体力が余っているから」と笑ったが、“高値安定”の成績はすでに貫禄さえ漂っている。実は今回が人生初の北海道だが、「特に…」と感慨はなし。ただ、幾分暑さもやわらいだ北の大地らしい気候には「先週は倒れそうなくらい暑かった。カラッとしているからあまり汗もかかない。北海道最高です」とニッコリ。この日は「多分初めてです」というスカートでプレー。「涼しくていい。もう、ズボンははけないかも」と、また豪快に笑った。初優勝を目指す荒木も負けてはいない。5バーディ・1ボギーの「68」で回り、こちらは5度目の初日トップ10スタート。圧巻だったのは、昨年、一昨年と2年連続で最難関ホールとなっている18番パー4で奪ったバーディだ。右ラフからの残り204ヤードの2打目を4番ユーティリティでピンそば1メートルにピタリ。「すごくうまく打てた。花道まで行ってくれたらいいなと思っていたら、ラフから打った分、転がってくれました。まさかあんなにつくなんて」という会心の一打でギャラリーを沸かせた。アマだった昨年に続く、2年連続の出場。昨年は2日目に「77」と崩れ、トータル5オーバー・96位で予選落ちを喫した。今季16試合でトップ10入りは5度。勝てるプロとして北海道に戻ってきた。「洋芝はむずい。ラフは去年より短くなっているけど、グリーン周りのアプローチの感覚がまだつかめていないので、明日からはそこをしっかり意識していきたい」。ただ、この日のパーオン率は88.9%(16/18)で全体3位。この調子をキープしていけば、アプローチをする必要もない。「あまり意識はしたくないけど、やっぱり早く勝ちたい」首位とは2打差。まずは上位で予選を通過して昨年の借りを返し、最高の週末を迎える準備を整えたい。(文・臼杵孝志)
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