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「土日にゴルフができるって幸せ」 ツアー屈指の“飛ばし屋”河本力は久しぶりの週末戦で自信を取り戻す

<中日クラウンズ 最終日◇5日◇名古屋ゴルフ倶楽部 和合コース (愛知県)◇6557ヤード・パー70>今年の“和合戦”は20代組がトップ争いを展開した。首位と3打差で、ツアー3勝目がかかる位置で最終日を迎えた河本力は2バーディ・4ボギーの「72」。トータル5アンダー・12位タイで4日間を終えた。

河本力のショットに多くのギャラリーが釘付け【写真】

2022年のツアーデビューシーズンに2勝を果たし、賞金ランキングではトップ10入りを見せた。平均飛距離300ヤード越えと2年連続でドライビングディスタンス1位を獲得しているツアー屈指の“飛ばし屋”の名称を手にしている。だが、昨シーズンは思うような結果がなかなか出せず苦しい一年となっていた。今大会は久しぶりの上位争いを過ごした一週間。「すごく濃い4日間でした!」と何か吹っ切れたような、そんな清々しい表情で振り返る。「4日間戦えたことは、すごく自信になったというか。久しぶりに予選通ったと思うので…」と昨年は25試合に出場して予選を通過したのは14回。終盤戦では2日間で帰る日々が続き、今季出場した2試合でも予選落ちとなっていた。「やっぱり土日にゴルフができるって幸せですね」と改めて日曜日まで戦えたことに達成感も感じた。しかし、悔いが残る場面もあった。「きょう9、10、16番って短いパーパット外しちゃったんですよね。本当に1メートルあるかないかの。あまり曲がらないラインなんですけど、全部右に押し出してしまうミスで」と中盤から終盤にかけて同じミスを繰り返した順位を落とした。「そういうのを決勝ラウンドでは絶対やってはいけないことをわかってやってしまった。それがすごいストレスでした」。3日目までショットもパットも好調だったからこそ、勝利がかかる場面でスコアを崩してしまったことに「悔しいですね…」と肩を落とす。悪い動きが出てしまったときに修正ができれば、最後まで優勝争いに絡めたかもしれない。そんな苦しい展開もあったが「我慢して最後までやり切れたのは良かったです」と気持ちは前を向いている。「来週からもすごい楽しみになりました」と次戦の群馬戦でリベンジに挑む。今週はたくさんのゴルフファンを沸かせた。3日目の朝一には1番パー4で1オンを決めてド派手なイーグル発進を見せるなど、持ち前の飛距離で観客を釘づけにさせ、2日目から河本の組は多くのギャラリーがついていた。「めちゃくちゃありがたいです」と喜びを表す。「もっともっと、みんなを楽しませられるように、もっと上位で戦わないと多分みんなもうれしくないというか、湧いてくれないだろうし。もっと頑張ります!」と自身のプレーで日本の男子ツアーを盛り上げるためにさらに精進を重ねて行く。(文・高木彩音)

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