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和気あいあい→歓喜の涙…そのギャップもいい! 「かっこいい」ベテランのかっこよすぎた11年ぶりの優勝劇【カメラマンの景色】

新型コロナウイルスの影響がやや残るなか、2022年の国内男女ツアーは概ねスケジュール通りに開催された。各試合でさまざまなドラマが誕生。“試合中の選手たちに最も近いメディア”であるツアーカメラマンが見た印象的な名場面を紹介する。

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昨年の国内女子ツアーでは、“11年ぶりV”というのがひとつのキーワードになった。10月の「樋口久子 三菱電機レディス」を制した金田久美子と、11月の「大王製紙エリエールレディス」で優勝した藤田さいきがその主役。鈴木祥カメラマンは、そのうち藤田が歓喜した瞬間をファインダー越しに見ていた。この大会の最終日最終組は藤田のほか、鈴木愛と岩井明愛。36歳(当時)のベテランと28歳の中堅どころ、そして20歳のルーキーという“3世代”が同居したような組のラウンド中の姿が、「笑顔で、とても和気あいあいとしていました」と鈴木カメラマンの印象に残ったという。そこからの感涙というギャップ。写真にはうつらないストーリーもあった。2006年のプロテストに合格し、10年の「日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯」ではメジャー優勝も果たしたが、実は22年シーズンに稼いだ賞金の7903万8586円はキャリアハイ。平均ストロークの71.1624も自己最高成績だ。シーズン最終戦となった「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」会場では、藤田自身「ゴルフがうまくなっている」と話していたが、30代も後半に入るなか見せた“進化”に、鈴木カメラマンも驚かされた。長年その姿を写してきて、変わらず感心させられる部分があるという。「ずっと試合に出ているのもすごいことですが、フィニッシュがいつもキレイにビシッと決まるのが印象的。かっこいいなと思わせてくれる選手ですね」。多くの選手、関係者からの祝福もやまなかった優勝劇は、やはり同じコース内にいたカメラマンの胸も打つ、昨季を象徴するシーンとなった。

<ゴルフ情報ALBA Net>