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注文の多いキャディさん!? 植竹希望は妹“なるちゃん”との初タッグに「毎日迷言が出ます(笑)」

<JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ 事前情報◇23日◇宮崎カントリークラブ(宮崎県)◇6487ヤード・パー72>

4月の「KKT杯バンテリンレディス」でツアー史上最長となる2時間超え、6ホールに渡るプレーオフを制し、“黄金世代”10人目のツアー優勝を飾った植竹希望。昨年大会では出場枠が40人に増えたことから「人数が増えている状態で出場できたのでマグレかな。来年はちゃんと優勝して出たい」と話していたが、その目標を見事に達成。2年連続2度目となる最終戦への出場を決めた。

このタッグも息ピッタリ?【写真】

「一年早いな、勝ってから半年経っちゃんだなと。あっという間でした」と振り返る、“シード1年生”の2022年。結果としては自己ベストといえるシーズンになったものの、優勝後にはスイングやクラブにもいろいろチャレンジし、ケガで一時離脱するなど、調子を落としてしまった時期もある。「1回しか勝っていない」と複数回優勝はならなかったが、全てがこれからにつながる「失敗の経験」だ。「これからもっと勝ちたいので、来年のための一年になったと思います」と、さらなる飛躍に向けての糧にしていく。

終盤では予選落ちのない「TOTOジャパンクラシック」を除き、6戦連続予選落ちと不調に陥っていたが、前戦の「大王製紙エリエールレディス」で久しぶりに予選通過。「熊本のときの感覚が戻りそう」と、優勝時のスイングのキレも取り戻しつつある。「(その感覚を)つかんで終わりでもいいし、もちろん最初からつかめたらガツガツ行きたい」と、これからのオフシーズンに向けても、何かのきっかけを手にする一戦にしたいところだ。

そんな試合ではあるが、隣には植竹よりちょっぴり若い女の子。今大会でバッグを担ぐのは、“なるちゃん”こと実妹・愛海(なるみ)だ。今年の最終プロテストを受験していたが、惜しくも不合格。『やりたい!』という言葉をもらい、姉妹初タッグ、そして妹の初キャディが実現した。

「毎日迷言が出ます(笑)。クセが強いですね」(希望)と和気あいあいで明るい雰囲気。宮崎入りする前には、希望は自身のSNS(インスタグラム)で、愛海が『止まってください』とプレー中にギャラリーに静止してもらうようにお願いする声掛けの練習模様をアップしていた。

この“なるちゃん節”はコースでも健在。希望がパター練習をしていると、愛海の口がだんだんと開き始める。「飽きちゃったでしょ?」と尋ねると『ううん、ギリギリ大丈夫!』。さらに『ファーって言うのも怖いから(ティショットを)曲げないで』と言い、重くてちょっと変わっているというバンカーには『均(なら)すのが難しいから入れないでね!』とひとこと。希望からしたら、これまで出会ったことのない「注文の多いキャディさん(笑)」だ。

それでも、「今週はにこやかにできるかと思います。イライラすることはないかな。それが一番大事ですね」と、精神的に助かる場面は多そうだ。「いろいろあったけど、最後こうやって迎えられた」最終戦。姉妹で楽しみながら、笑顔のプレーで締めくくる。(文・笠井あかり)

<ゴルフ情報ALBA.Net>