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「諦めずに頑張ってきて良かった」 金田久美子、4207日ぶりのツアー2勝目に涙

<樋口久子 三菱電機レディス 最終日◇30日◇武蔵丘ゴルフコース(埼玉県)◇6650ヤード・パー72>

3メートルのバーディパットを右に外すと苦笑いを浮かべ、そして返しのウィニングパットを沈めると大粒の涙があふれて止まらなかった。金田久美子が2011年「フジサンケイレディス」以来、11年189日ぶりのツアー2勝目を飾った。

2位と3打差の単独トップで迎えた最終日。バーディ、ボギーが交互に来る展開で、なかなかスコアを伸ばせない。足踏みをしている間に、同組で回る19歳のルーキー・川崎春花には1打差まで詰め寄られた。

だが、グリーン手前に池が構える17番パー4。ここで約1メートルにつけるスーパーショットを披露して、値千金のバーディを奪う。トータル9アンダー、2打のリードを手にして入った最終18番パー5を2パットのパーで締めると、両手を軽く上げたあと号泣。澄んだ秋晴れの空の下、ウォーターシャワーで祝福を受けた。

「ほんとうに2勝目を目標に、日々トレーニングに練習に…」。表彰式でも声を震わせながら、感極まった表情で言葉を紡いだ。「諦めずにここまで頑張ってきて良かったなと思います。お父さんに感謝です。支えてくれたマネージャーさん、ギャラリーのみなさま、チームのみんな、本当にありがとうございました」と、感謝の言葉を述べた。

実に4207日ぶりの優勝を勝ち取った。1988年のツアー制度施行後では、中嶋千尋が持つブランク優勝歴代1位の9年297日を大幅に更新した。「これからも3勝目を目指して、ベテランですが若い子に負けないように頑張ります。これからも応援していただけたらうれしいです、ありがとうございました!」。33歳と大人になった“天才少女”は、次なる1勝を見据えて笑顔を見せた。

<ゴルフ情報ALBA.Net>