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かつて覚悟を決めた地で再び燃える 河本結が定めた“力の姉”から脱却する最低ライン

<スタンレーレディスホンダ 初日◇7日◇東名カントリークラブ(静岡県)◇6570ヤード・パー72>

米ツアーに挑戦します―。河本結が3年前にここ東名カントリークラブで宣言をしてから、状況は大きく変化した。

その言葉通り翌年に米ツアーへ参戦。「LPGAドライブ・オン選手権」で4位に入るなどしたが、米国地の地は水に合わず。21年の5月に米ツアーを撤退して日本へと戻ってきたが、シード権を喪失。いまはリランキング順位で出場する日々が続く。

一方でこんな変化もあった。3年前はアマチュアだった弟・力が昨年12月にプロ転向。そして今年の「Sansan KBCオーガスタゴルフトーナメント」でツアー初優勝を果たし、前週の「バンテリン東海クラシック」で2勝目をマークした。「河本力の姉」。気が付けばギャラリーからはそんな声も聞こえてくるようになった。

「すごく成長している。勝負強いので、プレーヤーとしてリスペクトする部分もある」と弟の活躍は素直にうれしい。だが、やはり同じプロゴルファーとして焦燥感もある。「弟のほうが強くなって、そのサブみたいにならないように気を付けないといけないな、という焦りがあります」。理想は姉弟での切磋琢磨。自分だけが置いていかれるわけにはいかない。

そのための最低ラインはシード獲得。「弟に添えられた姉じゃなくて、一選手として、“河本結”という選手として、やっぱりシードは獲りたいなという気持ちは燃え上がりました」。50位までにシードが付与されるメルセデス・ランキングは現在68位。かつて覚悟を決めた富士の麓で再び這い上がる。

<ゴルフ情報ALBA.Net>