<アース・モンダミンカップ 3日目◇25日◇カメリアヒルズカントリークラブ(千葉県)◇6639ヤード・パー72>
金田久美子が4バーディ・1ボギーの3アンダーで回り、3日間トータル5アンダーとして単独2位でフィニッシュした。
「前半にバーディがきて、ショットがよかったし、目標がイーブンパーだったので余裕を持ってやれました。そのおかげで後半に入ってラフにつかまることが多かったけど、うまくしのぐことができました」
2番、3番と連続バーディ、前半は9番でもう一つバーディを奪取し、ボギーなしのストレスフリーで回った。後半の12番でバーディを重ね、叩いたボギーは15番のみ。
「ずっと飛距離アップのためにトレーニングをしていましたが、昨年、腰を痛めてからは体作りのためのトレーニングに変えました。腰痛対策です。主に体幹を鍛えていて、その成果が出ているのだと思います」
きょうのような強風にも負けないスイングの軸は、鍛えた体幹のおかげだという。また、今大会からウェッジのセッティングを変更したことが功を奏したとも明かした。
「ジュニア時代からウェッジはずっと58度、54度を使い、それに合わせて48度の3本を使っているんですが、練習日の水曜日から54度を52度に替えました。52度を使ったのは今週が初めてです」
ずっと使い慣れたウェッジのロフトを変えるのは相当な勇気が必要だが、なぜ今大会だったのだろう。
「実は54度は飛距離がマックスで80ヤード。90ヤードは48度をコントロールして打っていたんですが、その距離が苦手だったんです。今週は100ヤード以内の距離が多くなると思い、勇気を出して替えました」と話し、「若いころは新しく挑戦するのは苦手でしたが、その考えが変わってきたのかな。以前はどんなに疲れていても練習をしていたけど、いまはやらない勇気も必要だと思えるようになりました」と笑顔で続けた。
かつてのように強気な姿勢が少しずつなくなってきているのは心配だが、いろいろなことを考えられるようになったのは大きな成長だと実感している様子。そして、新たに始めたハーフスイングのショットも調子がいいという。
「昨年、ギックリ腰を患ってから始めた6割くらいのイメージで振る、フィニッシュをとらないスイングです。今はフルスイングできますが、ハーフのほうが結果がけっこういいので、ケガの功名です」
強気のイケイケギャルだったキンクミも、今年の8月で33歳の大人ギャルだ。「当たり前のように試合の出られていた若いころより、ゴルフが楽しいと思えるし、試合に出られることに感謝を感じています」なんて大人なことを思っていたりする。そんな考え方の変化が、キンクミのゴルフを大きく成長させている。「最近の優勝スコアを見ても、かみ合えば(私も)いけると思えるようになりました」と、かつてのような自信ものぞかせている。
首位を行くささきしょうことはたったの2打差だ。あすの最終日、「風対策は無理をしないこと」というように、ガムシャラを脱皮した大人ゴルフで追走するキンクミ。2011年「フジサンケイレディス」以来のツアー2勝目に立ち向かう。(文・河合昌浩)
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