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堀琴音が“5パット”トリプルボギーからのカムバック 「落ち込んだというよりも悔しい」

<宮里藍サントリーレディスオープン 2日目◇10日◇六甲国際ゴルフ倶楽部(兵庫県)◇6527ヤード・パー72>

18番パー4は激しい打ち下ろしで、グリーン左手前には大きな池が構えている。大会初日、リーダーボードの堀琴音の18番に“四角”がついた。しかもこれはダブルボギーではなく、塗りつぶされた四角、つまりトリプルボギーだ。

池につかまってのことなのかと思いきや、まさかの「5パット」によるもの。手前から30ヤードという右奥に切られたピンに対して、堀の2打目は右手前に2オン。「20メートルないくらい」だったが、バーディパットが6メートルオーバーすると、パーパットも1メートル強のオーバー。「ボギーでは上がれたかなと思うけど…」とボギーパットも強く打ってしまい、続く1.5メートルはカップに蹴られた。“行ったり来たり”を繰り返して、5回目のパットでボールはやっと、カップに沈んだ。

「人生初といいたいけど、実は2回目なんです(笑)」。1日経ってこのエピソードを詳しく話してくれたが、笑い話になったようだ。「“落ち込んだ”とうよりも、“悔しい”でした」。トリプルボギーで最終ホールを終えても1アンダーで終えることができたことにはホッとしたが、『終わり良ければすべて良し』のまさに逆。「悔しくてぜんぜん眠れませんでした」と、布団に入ってからも2時間ほどは寝つけなかったという。

だが、翌日まで引きずることはなかった。「最初オーバーしたのはわたしのミスですけど…」と前置きしながら、5パットの“感触”は悪くなかったからだ。2日目スタートホールの10番では、奥のカラーから15メートルをカップをオーバーさせるように狙うことができ、返しの1.5メートルを決めた。「フィーリング的には悪くないんだな」と、前日のことはまるでなかったかのように、切り替えた。

そして3バーディ・1ボギーで迎えた“鬼門”の18番は、バーディパットを右手前8メートルにつけたが「1メートルくらいにちゃんと“ショート”しました(笑)」と前日の反省を生かし、2パットのパーで折り返し。流れを切らさず、後半もバーディを2つ獲って「68」をマークした。トータル5アンダーの好位置で、決勝ラウンドに進む。

かねてから「チャンスがあれば行きたい」と話をしている8月の海外メジャー「AIG女子オープン」(全英)の出場権が、今大会にはかかっている。そして滝川第二高校出身の堀にとっては“第二の故郷”ともいえる兵庫県開催の大会。「優勝を目指していきたい」とその思いは強い。(文・笠井あかり)

<ゴルフ情報ALBA.Net>

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