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岩崎亜久竜の今週のキャディは「いい感じで適当(笑)」 リラックス効果で暫定首位浮上!

<BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ 2日目◇3日◇宍戸ヒルズカントリークラブ西コース(茨城県)◇7352ヤード・パー71>

「このコースを『64』で回れたのは、とてもうれしくて自信にもなる」。24歳の岩崎亜久竜(あぐり)がトップから2組目の6時20分の早いスタートで躍動した。3連続を含む8バーディ・1ボギーの「64」でトータル8アンダーまで伸ばし、一気に暫定トップに浮上。今年の「東建ホームメイトカップ」初日にマークしたレギュラーツアーでの自己ベスト「66」を、難しい宍戸ヒルズCCで2打更新して見せた。

「先週からいい流れで来ていて、今週は(タッグを組むプロキャディの)串田さんが緊張しそうなときに、とてもリラックスさせてくれる。ずっと1人で下ネタを言っていて、いい感じで適当(笑)。練習と同じようにプレーできたのがすごく良かったです。おかげさまで本当に緊張しなかった」と、岩崎は好プレーの要因に相棒の存在を挙げる。

串田雅美氏はプロキャディ歴16年。これまで小山内護や谷原秀人、Y・E・ヤン(韓国)などのバッグを担いできた。明るく人なつっこいキャラクターで男女ツアー問わず親しまれている。串田氏は以前、「プレー中に真面目なことをずっと言われても面白くない。楽しい中での集中が大事」と語っている。串田氏の作り出す楽しい雰囲気が、きょうのバーディラッシュを支えたようだ。

岩崎はラウンド前の練習場では、弾道計測器「GC4」を使用している。目的は縦距離の把握。「各番手が何ヤード飛ぶか確認してコースに出るようにしています。きょうは180ヤードちょっとが7番アイアンの距離だった」と話す。4番パー4では残り183ヤードを7番アイアンで20センチにつけてバーディ。そして8番パー4でも残り183ヤードを再び7番アイアンで1.5メートルにつけてバーディを奪った。日によって微妙に変わる距離感をしっかり確認することで、多くのバーディチャンスを演出した。

岩崎といえば、いつも話題になるのが名前の話。「鈴木亜久里さんって毎回言われます。鈴木亜久里さんより有名になって、間違えられないように頑張りたいです」。元F1ドライバーの鈴木亜久里さんと岩崎亜久竜では、「り」の漢字が違うが、「おばあちゃんからラインが来るときは漢字をだいたい間違える」と笑う。そして、ツアーでは中里光之介や池村寛世から「ハマグリ」と呼ばれている。

名前の由来は「お姉ちゃんを妊娠したときに、海外に両親がいて(外国でも)呼びやすいように」というのが理由。ちなみに1つ上の姉は「安珠」と書いて「あんじぇ」と読む。

この試合で初優勝となれば、6月下旬にドイツで行われるDP ワールドツアー(欧州男子)「BMWインターナショナル・オープン」と、10月に日本で開催される米国男子ツアー「ZOZOチャンピオンシップ」の出場資格が得られる。「海外に行きたいです」という岩崎の願いと、両親が名前に込めた思いは、すぐにも実現するかもしれない。(文・下村耕平)

<ゴルフ情報ALBA.Net>

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