<リゾートトラストレディス 3日目◇28日◇メイプルポイントゴルフクラブ(山梨県)◇6580ヤード・パー72>
首位と5打差ながら初の最終日最終組に入ったルーキーの桑木志帆。5位タイで決勝ラウンドに進み、「緊張すると思う」と話していたが第3ラウンドは1番パー5でいきなりイーグルを奪う。いい緊張感の中でプレーをして「68」をマーク。首位と5打差ながら初優勝を狙える位置につけた。
すい星のごとく現れたルーキーの桑木。2003年1月生まれの19歳。年度でいえば2002年度になる。最近は20代前半の選手の活躍が目覚ましいが、世代をおさらいしよう。
渋野日向子や小祝さくらら1998年度生まれの黄金世代、古江彩佳、西村優菜ら2000年度生まれのプラチナ世代。その“狭間”と呼ばれる99年度生まれには稲見萌寧や菅沼菜々がいる。そして今季5勝を挙げる西郷真央や全米女子オープンチャンピオンの笹生優香は2001年度生まれ。桑木はさらにその下の世代となる。
同年代には佐久間朱莉、内田ことこ、岩井明愛・千怜の双子姉妹らがいる。プロテスト同期となる93期生でツアーに出場している選手は、同世代の4人のほかに、小倉彩愛、後藤未有、阿部未悠、上野菜々子のプラチナ世代の4人らがいる。
同期の活躍は目覚ましい。後藤は「フジサンケイレディスクラシック」の3位タイのほかトップ10入り4回でメルセデス・ランキング16位につける。小倉は「KTT杯バンテリンレディス」で2位タイなど同ランキング29位。内田は「Tポイント×ENEOS」で4位、佐久間は「ヤマハレディースオープン葛城」で9位タイの成績を残している。
「同世代の人が活躍しているのを見て、自分もがんばろうという気になりました」。同期ナンバー1を決める昨年12月の「JLPGA新人戦加賀電子カップ」を制した桑木。ここまで最高成績はフジサンケイレディスの13位タイ。「言ってはいませんが、心の中では一番先に優勝したいと思っています」と闘志を燃やしている。
ショット力には定評があるが、パッティングコーチをつけたことで苦手だったパッティングを克服。「大きく曲がるラインが苦手でしたし、上って下るラインも読めるようになりました」。グリーンのアンジュレーションのあるこのコースでその成果を発揮している。「優勝を意識したら緊張して硬くなるので、ここまできたらがんばりたいけど、とりあえずトップ10入りを目指したいです」。バーディを獲れば緊張がほぐれると話すが、スタートダッシュをかけたいところだ。(文・小高拓)
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