<KKT杯バンテリンレディス 最終日◇17日◇熊本空港カントリークラブ(熊本県)◇6499ヤード・パー72>
国内女子ツアーで唯一熊本で行われる大会は全日程が終了。植竹希望、西村優菜、小倉彩愛、吉田優利の4人のプレーオフとなった戦いを制したのは6ホール目でバーディを奪った植竹だった。
18番パー5の繰り返しで行われるプレーオフ。黄金世代とプラチナ世代3人となった戦いは1ホール目に植竹、吉田がツーオンに成功、西村は3打目を3メートルにつける。小倉はツーオン狙いで奥にオーバーするも素晴らしいアプローチで寄せると、吉田はイーグルトライを1メートルオーバー。植竹のイーグルトライはわずかに左を抜ける。小倉が先に入れての西村のバーディパットはカップに蹴られる。ほかの3人はバーディとして、ここで西村が脱落する。
3人となった2ホール目。植竹のティショットは左の林に入れてフェアウェイに出すだけのかたちに。小倉も右のバンカーに入れてしまう。吉田も左のラフに入れて全員がレイアップしての3打目勝負となると植竹が奥4メートル、吉田が3メートルにつけるなか小倉はピン奥10メートルに。小倉が外すなか植竹、吉田が入れてバーディとして小倉が脱落する。
カップが切り替えられての3ホール目。2人ともティショットをフェアウェイに置くと、ともにツーオンを狙う。吉田が奥15メートルくらいに乗せると、後に打った植竹はカップに入りそうな一打で5メートルにつける。吉田のイーグルトライは1メートルショート、植竹のイーグルトライもわずかに右。タップインでバーディとすると、吉田も入れて譲らない。
3連続でのバーディが続いての4ホール目。ラフからの2打目を植竹が右のバンカーに入れると、フェアウェイからの吉田の2打目はグリーン左手前の池へ。それでも4打目を奥ワンピンにつけると、植竹はバンカーショットを2メートルオーバー。吉田が先にパーパットを入れてプレッシャーをかけると、植竹はこれを決められず。勝負はまだまだ続く。
再びカップを切っての5ホール目。先に打った吉田がティショットを左ラフに入れると、植竹はバンカーへ。再びお互いに3打目勝負を選択するがフェアウェイに置いたが、植竹は左のセミラフへ。その3打目はカップ手前に着弾したが超えると止まらず奥5メートルに。一方の吉田はショートして乗せられず。手前のエッジからパターで打った4本目は1メートルショート。決めれば優勝という一打だったが植竹もショート。吉田がパーパットを入れると、植竹もしぶとく入れ返す。
6ホール目、正規のホールから数えて24ホール目のティショットは吉田が左ラフ、植竹はフェアウェイと分かれる。吉田がフェアウェイにレイアップしたのに対して植竹はツーオンを狙いグリーン右のバンカーへ。吉田勝負の3打目はピン手前着弾も硬くなったグリーンで転がり奥へ。一方の植竹はバンカーショットを1.5メートルにピタリとつけて、吉田はウェッジでの4打目を寄せきれずに万事休す。ツアー史上最長プレーオフとなる2時間の激闘を制した21歳が涙を流して歓喜に酔いしれた。
これで植竹は2019年の「CAT Ladies」で初優勝を挙げた淺井咲希に続き、黄金世代10人目の優勝。二桁にリーチがかかってから約3年かかったが、大台に乗った。
【黄金世代の初優勝一覧】
■2014年
・勝みなみ -11「KKT杯バンテリンレディス」※アマチュア優勝
■2016年
・畑岡奈紗 -4「日本女子オープン」※アマチュア優勝
■2018年
・新垣比菜 -9「サイバーエージェント レディス」
・大里桃子 -10「CAT Ladies」
■2019年
・河本結 -15「アクサレディス」
・渋野日向子 -12「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」
・原英莉花 -14「リゾートトラスト レディス」
・小祝さくら -17「サマンサタバサレディース」
・淺井咲希 -10「CAT Ladies」
■2022年
・植竹希望 -8「KKT杯バンテリンレディス」
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