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「これが打てれば、どんなショットも打てる」ジョーダン・スピースが目指す“トラップフェード”ってどんな球?

昨季、スイング改造を施して復活優勝。今季も「AT&Tペブルビーチ・プロアマ」で2位に入るなど2年連続優勝に向けて好調をキープしているジョーダン・スピース(米国)が「ジェネシス招待」初日のホールアウト後の会見で今のスイングについて話した。

スピースは以前よりもトップがかなり低くなっている。そのスイングについて、『かなりトップをレイドオフ(トップでクラブが飛球線と平行ではなく左の方向を向くかたち)にしようと素振りからしているように見えるけど、その動きはどういう意味でどういう効果があるのか』という質問が飛んだ。それに対してスピースは丁寧に答える。

「そうなんだ。意識的にクラブを浅くしている。そして、プレーン上でシャローにできるように左手に角度をつけているんだ。これができればトラップフェードを打つことができるし、それが打てれば、他のどんなショットも打てるような気がするんだ」

トップとダウンスイングの軌道を低くすることで、よりボールに対してシャローにコンタクトしたいということだろう。このトップをレイドオフにしてシャローなスイングは石川遼も参考にしている。

だが、ここで出てきたのが“トラップフェード”という聞きなれない言葉。いったいどんな球筋なのだろうか。オーストラリア出身のインストラクター、マイケル “トモヤ” スミス氏に聞くと、ハンドファーストの形でロフトを立てて当てることだと解釈できる。

「日本語で表現するのは難しいですけど、フェースがかぶって(ロフトが立って)入ってくるフェードで、絶対に左に行かないボールですね。フェースがかぶるため低い弾道になるイメージです。トラップにはねずみ取りという意味もあるので、バチンとしっかりインパクトしていく感じですね」と教えてくれた。

スピースは力強く言う。「昨年の今頃から、2013年から14年にかけていた場所に戻ろうと努力してきたんだ。 完成にはまだまだだけどね。でも、ここ数年の悪いスイングの多くを取り戻しているし、この1年間は良いスイングが多い。あとはこの動きをよりブラッシュアップしていこうと思う」。かつてマスターズを制し、世界1位まで上り詰めた男は、さらなる高みへ試行錯誤を続けている。

<ゴルフ情報ALBA.Net>