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チャーリー・ホフマンが池ポチャで2打罰? PGAのルール変更について「何も実現していない」

<ウェイスト・マネジメント・フェニックス・オープン 最終日◇13日◇TPCスコッツデール スタジアムC(米アリゾナ州)◇7261ヤード・パー71>

チャーリー・ホフマン(米国)は今大会2日目のプレー中に科されたペナルティに対して、自身のSNSで不満をもらした。

問題視したのは、13番パー5での出来事。ティショットを右サイドの池に落とし、1打罰を加えてドロップ。2度繰り返したが球は傾斜で止まらなかったため、ルールに従って慎重にプレースした。しかしホフマンが背を向けると球はそろりそろりと動き出し、転がって池のなかへポチャリ。紛失球とみなされてさらに1打罰を受け、再度プレースすることとなった。結局このホールダブルボギーでホールアウトした。

同じような出来事は19年の本大会でも起きていた。11番パー4、ボールをグリーン奥の池に落としたリッキー・ファウラー(米国)は何度かドロップするも傾斜に止まらないためプレース。しかしファウラーがグリーン周りを確認している間にコロコロ転がり出し、再び池に落ちた。寄せワンで切り抜けたものの、このホールでトリプルボギーを叩いた。

この事件があっただけに、「ルールは変わったと思っていた」という。「なぜアマチュアの団体がルールを決めるのか。こういうペナルティラインを引いた競技委員にも問題がある」と全米ゴルフ協会(USGA)とPGAツアーに憤りを示し、「選手は透明性や擁護、一貫性を求めている。いまの組織運営にはそれがない」と厳しい言葉を連ねた。

翌日ホフマンは記者らの取材に応じ、その投稿の真意を明らかにした。

「ルールをより良いものに変えよう、あれもこれもやろう、もうちょっとだ、などと誰もが言っているが、何も実現していない」。

ツアーの選手諮問委員の理事のひとりとして「プレーヤー・インパクト・プログラム(PIP)を取りたいわけじゃないよ、変えるべきルールがあるということを伝えたかっただけだ」と自身のやれることをやっただけだとアピールした。

その夜には「暴言のあとには、片づけをしないと」とフェニックスオープンの清掃車に乗った笑顔の写真を再びSNSに投稿。「PGAツアーには尊敬の念しかないよ!PGAツアーが世界で一番の場所であり続けられるように、時にはプラットフォームを使わなければならないときもあるんだ」とメッセージを綴った。

さらにコミッショナーであるジェイ・モナハン氏に対して「ジェイ、申し訳ないが、PGAツアー全てにおいて、もっとうまくやる必要があるよ。選手代表を務めているわたしも含めてね。そうでなければもはやツアーは存在しない」と今後の変化を強く願った。

潤沢なオイルマネーを資源としたサウジアラビアによる「スーパーゴルフリーグ」の構想についた論争は冷めず、PGAに不満を持つ選手らの移籍にも日々注目が集まっている。ホフマンは条件次第では移籍することに躊躇はないと語っていたが、この事件は果たしてどのような影響を与えるだろうか。“選手ファースト”の動きがより重要視されていく。

<ゴルフ情報ALBA.Net>

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