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プロキャディに小学生が質問「ショートパットではピンを抜く? 抜かない?」

2019年のゴルフルール改正により、グリーン上でピンを立てたままのパッティングが可能になった。最近ではコロナ対策もあって、ピンを抜かずにカップインさせるスタイルが、一般ゴルファーの間では完全に主流となっている。しかし、プロのトーナメント中継に目を向けると、ピンを抜いてパッティングをする場面がいまだに多いのも事実だ。

1月上旬に千葉国際カントリークラブ(PGM)で開催されたプロキャディによるジュニアレッスン会「ゴルフ脳強化キャンプ」で、参加者の小学5年生、加藤金次郎くんから「ショートパットではピンを抜いたほうがいいですか? それとも抜かないほうがいいですか?」と質問が出た。プロキャディたちの答えは…。

07年最終戦の「ゴルフ日本シリーズJTカップ」から約5年間、石川遼の専属キャディを務めた加藤大幸氏は、ピンを抜く派。「プロの試合ではなかなかないですけど」と前置きした上で、「カップの中のピンを刺す穴に隙間がある場合、ピンがどっちかに寄ってしまうときがある。寄ってしまったところは狭いので蹴られやすくなる。そのときは絶対に抜いた方がいい」とピンを抜く理由を話す。

基本的にピンは真っすぐ立っているものだが、刺す穴に隙間があるとピンが傾き、ボールが入るペースが狭くなってしまう。それを防ぐために、抜いたほうがショートパットが入る確率が上がるというのが加藤氏の考えだ。

これに対し、小山内護や谷原秀人、Y・E・ヤン(韓国)などのバッグを担いできた串田雅美キャディは「ピンを抜かないほうが入る」と反対意見を述べる。

「グリーン上にみんながジュースを飲んだりするグラスを置いて、2メートルくらい離れて当てようと思ったら、だいたい当たると思います。地面に掘られたカップに入れようとするより、グリーン上に立っているものに当てた方が簡単だし、気分的に楽なんです。実際のカップはお父さんが飲むお酒の一升瓶くらいありますから、グラスに当てることができれば、必ず入ります」と、ジュニアゴルファーに分かりやすく説明する。

加藤キャディと意見が違うことに対しては「どっちが入るか練習のときに試してみる」ことを串田氏は提案。加藤氏はこれを受けて、「ブライソン・デシャンボー選手はピンの素材まで調べて、弾きが良いときは抜いて、弾きが悪いときは抜かずに打っています。衝撃を吸収するピンのときは抜かなくていいと思います」と状況別の対処法を付け加えた。

ショートパットでピンに当てるのも難しいアベレージゴルファーは…。ピンを抜くか抜かない以前に、パッティングをひたすら練習するしかない。

<ゴルフ情報ALBA.Net>

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