ピンのニューアイアン<i525>が発表された。発売は2月18日。ちょいブレードの飛び系アイアンだ。
難しいイメージがあるブレードアイアンだが、<i525>は中空構造でミスに寛容な仕上がり。飛ばない、球が上がらない、ミスに弱いというブレードアイアンのイメージをすべてくつがえしている。
アイアンは本来、ターゲットを狙う番手。飛べばいいというわけじゃない。操作性も重要な要素となってくる。<i525>は3番から5番のロングアインはオフセットを強めにつかまりをよくし、6番から9番はオフセットを弱めにコントロール性をアップしている。また。中空構造を研究しインパクト時にロフトが増えるようにたわませることで、高い球を打ちやすくして飛ぶだけではなく止まる球が打てるようになったという。止まる要素はまだある。前作<i500>はフェースの溝が13本だったが、後継ニューモデルの<i525>では溝が5本増えて18本になった。これにより程よくスピンがかかり高い止まる球が打てるのだ。
ピン契約プロの鈴木愛は「飛距離が5ヤード違った」と驚きを見せ、金谷拓実は「力強い球が出る。飛距離が出しずらい人にはオススメです」と話す。
リモートでの記者発表の後に都内の練習場で、早速、試打をさせてもらった。齢61歳。かつては80台でラウンドしていたが、最近では100を切るのがやっとの腕前。果たしてどんな球が出たのか。
いちばん驚いたのはミスの寛容性。打ち損じても高い球が出ていて、ボールを見失ってしまうほど。薄く当たって「右に低い球が出たな」と思っていても、球はしっかりつかまって高く真っすぐ出ていた。まさかそんな方向に飛んでいるとは思わず、見失っていたのだ。そしていつもなら右プッシュ系の球が出ているのだが、同じように振っていても真っすぐ打ち出された球が左に落ちていった。
弾道計測器のデータをチェックすると、加齢によりヘッドスピードがかなり落ちた筆者でも、7番アイアンでしっかり150ヤード。145ヤードキャリーで飛んで4〜5ヤードのランで止まった。左右の曲がり幅は数十球打って、20ヤードほど。ほとんどの球が真っすぐから左方向への弾道だった。この安定した弾道なら、ラウンドのときにかなり計算ができるというもの。安心してピンを狙っていけるだろう。
いま使用中のアイアンは5年前のモデル。そろそろ買い換えどきと考えていたのだが、これで選択肢が増えてしまった。アイアンの飛距離が出なくなった、低い球ばかり出てグリーンで止まらない、左右に散らばるなどで悩んでいる方は、<i525>アイアンを試打してみることをオススメする。おじさんアベレージでも、狙えるアイアンである。(取材・文/河合昌浩)
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