千葉県にある千葉黎明高卒業を間近に控えた高校3年生のアマチュアゴルファー・吉田鈴(りん)は今、突然舞い込んだ大きなチャンスに胸を躍らせている。今週16日(日)、自宅に一通の封書が届いた。それは世界中のトップアマが集う「オーガスタナショナル女子アマチュア」への招待状だった。
海外男子メジャー「マスターズ」の舞台となる米ジョージア州のオーガスタ・ナショナルGCでは、2019年から女子のアマチュア選手を集めた国際大会が行われている。例年マスターズの前週に開かれ、今年は3月30日〜4月2日がその会期。20年は新型コロナウイルスの影響で中止されたこともあり、今回が3度目の開催となる。
「急に知らされてビックリで、まだ実感はないです。驚きとうれしいという気持ちが大きいですね」。世界アマチュアランキングで38位につける吉田は、その順位で出場権を獲得。これが初めての海外での試合でもある。「何も知らなくて、招待状が届いたと言われて“えっ”っていう感じでした」。望外のできごとには大きなよろこびと、少しの戸惑いを感じている、そんな印象だ。
昨季ツアーで2勝を挙げたプロゴルファーの吉田優利を姉にもつ。自身もプロを目指し昨年11月に初の最終プロテストを受験したが、その時は合格に1打及ばず涙をのんだ。それだけにこの報告は、今年迎える2度目の挑戦に向けても朗報となる。「いい経験になると思います。オーガスタに行くことでゴルフに対する気持ちもまた変わるはず。そこで楽しんで、うまくなれるきっかけになればいいですね」。もちろんすぐにプロになれればそれに越したことはなかっただろうが、アマチュアだったからこそ味わえる経験が今後の糧になりそうだ。
現在は練習に加え、飛距離アップに向けたトレーニングも積極的に行う。目標は平均240ヤードで、自然と素振りにも力が入る。本番までは残り2カ月半。学校は卒業目前ということもあり、長い冬休みのような状況になっているため、現在は家から少し距離のある練習場やゴルフ場に自転車をこいで通う毎日を過ごしている。
オーガスタといえば、昨年のマスターズで松山英樹が優勝した地でもある。吉田にとっても「勝ったのも(テレビで)見てましたし、(オーガスタは)ゴルファーの憧れで、1度は行ってみたいと思っていた場所」。そしてそこは「海外の選手がどんなスイングで、どんなゴルフをするかも分からないので、それを見るのも楽しみ」と“世界レベル”を肌で感じるのにも最適な場所といえる。
大会期間は4日間だが、例年、1日の空き日が設けられ54ホールのストロークプレーで行われる。そして近隣コースで行われる予選2日間を通過した選手のみが、決勝ラウンドでオーガスタの芝を踏むことが許される。それについて聞くと、「予選通過を目指すのではなく、上位に入ることを目標にすればオーガスタには行けると思います」という強い意気込みを言葉にした。
「家族が一番よろこんでくれました。学校にも報告したら、みんなよろこんでくれて、『頑張って』と言われました。行くだけでなくいい成績を残せるように。その目標があるので練習も頑張れます」。周囲が喜ぶ姿も大きなモチベーションとなる。昨年大会は同学年の梶谷翼(兵庫・滝川第二高3年)がプレーオフのすえ制し、日本人初の女王になった。吉田は目標を「3位までに入る」と設定したが、「一生に一度だと思う」という舞台で優勝争いをする自分の姿をしっかりとイメージしながら、開幕までの残り70日を過ごしていく。
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