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行動や発言に責任が伴うのが大人〜成人式に思う〜【原田香里のゴルフ未来会議】

2021年3月まで日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の理事を務め、いまは女子ゴルフ界発展のため尽力し、自身のゴルフ向上も目指す、女子プロゴルファーの原田香里。まだまだこれからと話すゴルフ人生、そして女子ゴルフ界についての未来を語る。

ゴルフを愛するみなさん、こんにちは。原田香里です。厳しい寒波に見舞われている地方の方、お見舞い申し上げます。くれぐれもお気をつけてお過ごしください。

少し遅くなってしまいましたが、先週の成人の日には、振り袖や羽織袴、スーツ姿の新成人の姿が全国で見られました。成人したご本人はもちろん、保護者のみなさん、おめでとうございます。

私は大学のゴルフ部にいるころに成人しました。遠い昔のことで成人式に出席したのかどうかも思い出せませんが、振り袖を着て写真に収まっていることだけは覚えています。近頃はプロになってから成人式を迎える人も多くなりました。ゴルフウェアとはまったく違う装いの若いプロたちの姿を見ると、心から祝福したい気持ちになります。

もっとも、プロになるということは自分で働いて稼ぐということ。成人していなくても立派な社会人です。大人の自覚をもって日々、過ごしてくれていると信じています。

大人の自覚を持つというのはどういうことでしょう。プロゴルファーに限ったことではありませんが、自分の行動や発言に責任を持とこともその一つだと思います。プロアスリートにとって、いいプレーをすることはもちろん大切ですが、それが注目されるからこそ、ファンが増え、スポンサーにもついていただけることを忘れてはなりません。それは同時に、一般の方以上に、発言や行動に影響力があるということではないでしょうか。

いいことも悪いことも、常に多くの人から見られています。実力があり、人気の高いプロほど、注目されることになります。私の現役時代は、メディアの向こう側にはその何千倍、何万倍ものファンがいるということを言われていました。現在もそれは同じではありますが、SNSなどを通じて自分自身で発信できるようになっている現在は、昔と比べるとその発言に対する責任はより重くなっているのではないでしょうか。

メディアの向こう側、SNSの向こう側にはたくさんのファン、フォロワーがいます。プロゴルファーの側には、後ろにサポートして下さっているスポンサーさんがいます。スポンサーさんは、プロを応援してくれているのですが、ファンを意識しているのは言うまでもありません。オフィシャルなアカウントであれ、プライベートであれ、公開された場でのプロゴルファー●●としての行動や発言、発信には、スポンサーに対する責任も伴うのを忘れてはならないのです。

中学生、高校生の若い頃からSNSを駆使することに慣れた若い人たちは、多くの人にアピールする伝え方がとても上手です。ただ、SNSでプロゴルファーとして何かを公開する前にもう一度、その内容で大丈夫なのかを見直してほしいのです。

#(ハッシュタグ)でスポンサーさんの名前をたくさんつけられるのは人気の証。プロとして素晴らしいことなのですが、そのぶん、社会的な責任も重くなることを忘れないでほしいと思います。プロゴルファーは自分自身が“商品”でもあります。友人、知人などのクローズドな場所ではない場合、見られるのも仕事の一つなのです。

SNSの世界は、フォロワー数を競うのが当たり前のようで、若い人たちはそれを誇りのようにしています。でも、フォロワー数が多いということは、それだけ“見られている”ことでもあります。常にそのことを意識するのもしんどいですが、自分自身に責任を持つこと。それが大人というものです。成人していようといまいと、プロゴルファーという職業を持った大人になったプロたちには、老婆心ながらそのことをいつも考えてほしいと心から思います。

原田香里(はらだ・かおり)

1966年10月27日生まれ、山口県出身。11歳からゴルフを始めると、名門・日大ゴルフ部に進み腕を磨いた。89年のプロテストに合格しプロ転向。92年の「ミズノオープンレディスゴルフトーナメント」でツアー初優勝。93年には「日本女子プロゴルフ選手権大会」、「JLPGA明治乳業カップ年度最優秀女子プロ決定戦」勝利で公式戦2冠を達成。98年には賞金ランキングでも2位に入るなど通算7勝の活躍。一線を離れてからは日本女子プロゴルフ協会の運営に尽力。今年の3月まで理事を務めていた。

<ゴルフ情報ALBA.Net>

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