日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)は24日(金)に会見を開き来季の規定を発表した。
海外メジャー覇者・渋野日向子のフラットになったトップ【写真】
細かい修正もいくつか見られるが、変更の全体的な方針としては「海外メジャーへの参戦奨励」という部分。渋野日向子、笹生優花とここ数年優勝するツアーメンバーも出てきていることもあり、大舞台に多くの選手に出てもらいツアー強化を図りたいという観点に重きが置かれたかたちだ。
一番大きな変更点として、これまで賞金ランキングをもとに決められたていたものがメルセデス・ランキングに一本化されたことが挙げられる。今季は賞金ランキングとの併用でシード、前半戦出場権を決めてきたが、来年はメルセデス・ランキングのみに。また同様だったリランキングや日本で行われる米ツアー「TOTOジャパンクラシック」の出場権といったものも、賞金からメルセデス・ランキングに移ることになった。
変更された背景にあるのは「大会ごとの賞金格差是正」と「海外メジャーへの参戦のしやすさ」が挙げられる。ここ数年、大会ごとの賞金額に差ができており、場合によっては賞金額の低い大会で2位になるよりも、大きい大会で5位になったほうがシードに近づくという状況が生まれていた。そこをフラットにする狙いがある。
また、メルセデス・ランキングは賞金とは異なり海外メジャーのポイントも含まれるため、来季のシードのために、リランキングのために出場権のある海外メジャーではなく日本ツアーを選ばなければいけない状況を修正したかたちとなった。
ほかにも海外により参戦しやすくなる規定が生まれた。21年までは日本ツアーの日程と重複するJLPGA規定の海外主要トーナメント以外への出場は1試合しか認められていなかったが、これが2試合に。
さらにシーズン中に米ツアーで優勝した選手は、そのタイミングで国際ツアー登録できるようにもなる。これにより、シーズン中に米ツアーへの継続的な出場権を得た選手は、日本ツアーと日程が重複する米ツアーに3試合以上出場できるようになり、出場義務試合数が見直される。
そのメルセデス・ランキングで行われるリランキングは1回目の時期が変更に。これまでは「アース・モンダミンカップ」の後に行われていたが、その2週間後の「ニッポンハムレディスクラシック」後に実施されることとなった。これに対してJLPGAは「QTで上位に入った選手、前半戦出場権を獲得した選手にある程度の試合数を保証したいことを踏まえて協議した結果、このタイミングとなった」と説明。2回目はこれまでと変わらず「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」後に行われる。
<ゴルフ情報ALBA.Net>
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