このエントリーをはてなブックマークに追加

AbemaTVツアー賞金王・久常涼の来年の目標は「10代で勝つこと」

6日、都内で2021-21年度ジャパンゴルフツアーの表彰式が行われ、19歳の久常涼が下部のAbemaTVツアーで3勝を挙げて賞金ランキング賞に輝いた。

久常は高校3年生だった昨年にプロ転向。ツアーの出場優先順位1212位と、当初は下部(AbemaTVツアー)の出場も難しい状況だったが、推薦で出場した下部ツアー「太平洋クラブチャレンジトーナメント」で3位タイに入ったのをきっかけに、同ツアーで3勝。その資格から9月の「バンテリン東海クラシック」からレギュラーツアーに昇格。そこから7試合すべてで予選通過し、トップ10に2回入るなど快進撃を続け、AbemaTVツアー賞金王よりも出場優先順位が高い、レギュラーツアーの賞金シードまで獲得した。

異例の出世街道を全力で走りきった今年を振り返り、「よく書かれる『飛躍の年』って自分でも思えます。1212位から1年でレギュラーツアーのシードまで獲れたので、自分のなかで自信にもなりました。QTがダメでも例を作れたというか、記録が作れたのが自分でもうれしいです」と笑顔で答えた。

来年、レギュラーツアーで獲ってみたい賞について聞かれると、「ドライビングディスタンスは無理なので(笑)」と岡山県の作陽高校の先輩、幡地隆寛が今季平均313.04ヤードをマークしたドライビングディスタンス賞は諦めモード。

「自分が得意としている『パーオン率』、『平均ストローク』とかスコアに直結する部門を獲りたい。ドライビングディスタンスは、また来年も幡地さんが獲るんじゃないかなと思うので、来年は2位を目指して頑張ります」と笑いを誘った。

久常はレギュラーツアーの出場試合数が少ないため、ランキングされていないが、ドライビングディスタンスは300.39ヤードで6位相当、平均ストロークは70.89で14位相当、パーオン率は70.18で8位相当といずれも上位の数字となっている。この若者が来年タイトルを獲得しても、何も不思議ではない。

今年、久常が優勝争いする度に踊った見出しは“史上4人目の10代優勝”。本人もそれを意識している。「自分の(20歳の)誕生日の9月までに1勝するっていう目標を立てて、来年に挑もうかなと思います。1勝したいんですけど、そのなかでも十代で勝つことに意味があるかなと思うので、それを目指してやっていきたい」。

石川遼、黄重坤(韓国)、松山英樹に続く、史上4人目の10代でのツアー優勝へ。来年はさらに大きくなった久常の姿が見られるだろう。

<ゴルフ情報ALBA.Net>