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長尺パター投入後4位、2位、2位の宮里優作 「来年につながるいい年末」

<ゴルフ日本シリーズJTカップ 最終日◇5日◇東京よみうりカントリークラブ(東京都)◇7023ヤード・パー70>

首位と3打差の3位で出た41歳の宮里優作は、4番、5番の連続ボギーで一時は優勝戦線から姿を消したが、8番以降、4つのバーディを奪いこの日「68」。トータル10アンダー・2位で今季を締めくくった。優勝した43歳の谷原と40代1、2フィニッシュを飾り、若手の壁となった。

「中だるみしてしまい、3位狙いに走っていたんですけど、急に上が崩れてきて、うまく優勝争いに絡めました」。後半に入って一時は2打のリードで池村寛世が首位を走っていたが、「リードされても僕らは慌てない。自分で展開を作れる」と、ベテランは冷静にゲームの流れを読んでいた。

池村が14番以降で3つスコアを落とし、首位に立った谷原を追う一番手が宮里となった。17番を終えたところで2打差。18番パー3はグリーンが奥から急傾斜で、これまで何度もドラマを起こしてきたホールだ。定石どおり花道にティショットを置いた宮里は「(アプローチも)普通はピン手前だけど、勇気をもってピンを狙った」と、谷原にプレッシャーをかけるもくろみでチップインバーディを狙ったが、わずかにカップをそれてパー。「相当うまく打ったけど、入らんちゃ(笑)。最終ホールまで緊張感を保てたのは良かったと思います」。大会2勝の男が最後の最後まで試合を盛り上げた。

初日、2日と単独首位に立っていたが「今週はショットのフィーリングが悪くて、ピンに真っすぐ飛ばない」と不安はあった。そんな宮里を支えたのは、2戦前の「ダンロップフェニックス」から投入した長尺パターだ。「2メートル以内がものすごく安心して打てる。(グリーン上で)ストレスなくやれる」と、パットの不調を道具で補った。

今シーズン中盤頃は、賞金シードを意識するような位置を推移していたが、長尺パターを投入した後の2試合は4位、2位タイ。わずか2試合で大まくりを見せて、30人しか出場できない今週のエリートフィールドに滑り込んだ。「そもそも出られなかった試合。そういう意味では最終組で回って、優勝争いできたのはすごく財産だと思います。長尺パターは手放せませんね(笑)。最後の最後に収穫です」。

ツアー通算7勝の男が最後に勝ったのは、4年前のこの大会。「いいイメージで今年を終われた。来年につながるいい年末だったと思います」。今季2勝目を挙げた谷原は、同世代の選手に刺激を与えたいと話す。最終組で先輩の優勝を見届けた宮里にも、大きな刺激を与えたはずだ。

<ゴルフ情報ALBA.Net>

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