<JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ 2日目◇26日◇宮崎カントリークラブ(宮崎県)◇6543ヤード・パー72>
イーブンパー・16位タイからスタートした小祝さくらが、2日目は「70」とスコアを2つ伸ばして、トータル2アンダー・10位タイに上がってきた。「2つのボギーがもったいなかったですけど、耐えたホールもあったので、まあまあのゴルフでした」と、いつものおっとりとした口調で振り返った。
そんな小祝のキャディバッグのなかで気になるのがアイアン。5番から8番アイアンまでは、ポケットキャビティタイプのスリクソン『Z585』なのに、9番アイアンとピッチングウェッジだけは、セミキャビティタイプのスリクソン『ZX7』と、いわゆるコンボアイアンになっているのだ。
ボールを上げるのが難しい、3、4番をやさしいタイプにして、5番からしっかりスピンで止められるタイプを組み合わせるコンボアイアンは、米国男子ツアーや、国内男子ツアーでもよく見られる。しかし、小祝のように、下の2本だけモデルをかえる選手は珍しい。
「(3週間前の)三菱電機レディスから、この組み合わせにしました。ポケットキャビティだと球が上がりすぎてしまったり、飛びすぎたりする誤差が出たので。上がりすぎや飛びすぎがなくなりました」と理由を説明する。「キャビティが少ないやつだと飛びすぎないと聞いて」と自ら考え、辻村明志コーチに相談したうえで投入を決めた。
『Z585』は年々ヘッドスピードが上がっている小祝にとって、アンダースペックになりつつあるが、なぜ全番手替えることをしないのか。「ZX7はフェースの大きさがかなり小さくなる。まだシーズンが残っていたら替えようと思ったんですけど、もう終盤戦だったので、終わってからにしようかなと。それでまずは9番までにしました」。
昨年から続くロングシーズンもあと2日でフィナーレを迎える。「すごくさびしい感じがするんですけど、オフに入ったら本当に過酷な日々が待っているので、そのままずっと試合をしていたいな」という小祝節に会見場は大爆笑。
「いままではコーチがいないと修正できなかったけど、今年はスイングやマネジメントも自分で考えるようになった」と、小祝にとって自身の成長を感じるシーズンでもあった。「残り2日はしっかり自分の思った球を1球でも多く打って終われるように頑張りたい」と最後に締めた小祝。この最終戦でも成長の証を刻みたいところだ。
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