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堀川未来夢が「63」で首位浮上! 長引くパターイップスの症状出ず「打感を久しぶりに感じています」

<マイナビABCチャンピオンシップ 3日目◇6日◇ABCゴルフ倶楽部(兵庫県)◇7217ヤード・パー72>

初日のベストスコアは薗田峻輔の「65」、2日目は今平周吾の「64」、そしてこの3日目は堀川未来夢が「63」を出して主役の座に躍り出た。06年大会の片山晋呉と14年大会の小田孔明がマークしたコースレコード「62」には1打届かなかったものの、9バーディ・ボギーなしと9つスコアを伸ばし、トータル13アンダーは石坂友宏と並んで首位タイで最終日を迎える。

実は堀川は19年の「ゴルフ日本シリーズJTカップ」からパターイップスの症状に悩まされてきた。好スコアの要因は「ほとんどパッティングですね。イップスがかなり良い傾向にいっています」と23パットのラウンドに明るい表情を見せる。

「いま一番の課題のパッティングが今週は初日からまともに打てている。もとから自分のなかではパッティングが一番得意。ライン読みも得意だし、これくらいきれいなグリーンだと入るイメージが出る。思ったところに打てば入るっていう感じ。本当にスピードからすべて全部納得のパットですね」

イップスにかかるのはプロゴルファーや上級者に多い。ボールを前にすると、自分の思い通りに手が動かせなくなる。アプローチイップスに悩まされた経験を持つ横田真一は以前、「何も知らない子供は、躊躇なく高い所から飛び降りられるけど、落ちたら死ぬかもと一度でも思うと、いくら飛び降りようと思って飛び降りられなくなる。それがイップスです」と話している。

堀川の場合は、「テークバックを上げてフォロースルーのときに自分の意図しない動きが右手に出る。右手でブレーキをかけるような感じだったり、テークバックからフォローのときにいきなり水中の中に入るような感じ。フェースを自分でグラグラして打っているような。ひどいと一日に一発良いパットが打てるか打てないかくらい。1メートルの上りがカップ1個右に打ったりもする」とかなり症状は重い。

イップスにかかってからこの2年の間、「息を吐きながら打ったり、ボールをあえて見ずに目をつぶって打つとか、グリッププレッシャーを左右で9:1にしたり、リズムを変えたり、テークバックを押すイメージから引くイメージにしたり、テークバックを上げる筋肉を変えてみたり」とありとあらゆる方法を試してきた。しかし、「練習ではできても、試合の緊張した場面では出てしまう」。パターも「何本替えたかわからない」。

今週試した方法がイップスに効いている様子だが、「具体的には内緒にしとうこうかな」と詳細は教えてもらえず。ただ、イップスのときは「テークバックからフォロースルーの間の記憶がない」のが、「“打感”というのを久しぶりにすごく感じている。人間らしいまともなパッティングができている」とフィーリングはかなり良さそうだ。

3日目までは上手くいっているが、あすの最終日にイップスが出る危険も。「症状が出ても出なくても、対策は3つくらい持っていつもやっているので、すぐにチェンジ、チェンジ、チェンジで、とにかく回りきる。出てしまうのは仕方ない。それを最小限に抑えることが大事かな」と心の準備はできている。イップスの完全克服となれば、あすの最終日はきょうよりも笑顔で優勝カップを掲げる堀川の姿が見られるだろう。(文・下村耕平)

<ゴルフ情報ALBA.Net>

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