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畑岡奈紗アマV裏での快進撃から5年 西村優菜が史上3人目の偉業へ欲しい“もう一声”

<日本女子オープン 事前情報◇28日◇烏山城カントリークラブ(栃木県)◇6550ヤード・パー71>

前回、烏山城カントリークラブで「日本女子オープン」が行われたのが2016年。このとき当時高校3年生のアマチュアだった畑岡奈紗が史上初となるアマチュアでのメジャー優勝を挙げたが、6位タイに入っていたのが当時高校1年生だった西村優菜だった。

あれから5年。多数のアマチュアタイトルを獲得し、プロとなりメジャーも制覇。そして2週連続優勝中と絶好調で5年ぶりの舞台へと戻ってきた。

特に9月上旬の「ゴルフ5レディス」でキャロウェイの『X FORGED STAR』アイアンを入れてから6位、優勝、優勝と目下絶好調。前週の「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」ではドライバーのロフトを9度から10.5度に変更し、優勝翌週に手を加えるという若手らしからぬ英断を下してつかんだ栄冠だった。

ドライバーは今週さらに微調整を施したという。ネックの部分に重りを貼ったのだ。「もう少しつかまりが欲しかった」と理由を説明する。「先週もドライバーがなかなか安定していなかった。悪いショットではなかったけれど右のラフやセミラフということがあって、そこがもう少し減ってくれたらいいなと思いました。昨日調整してもらい、きょうプロアマでやってよかったので、あした最終調整をして使うと思います」。勝ったドライバーだからといって妥協しない。

そこまでやる理由の一つとして、シビアなセッティングというのがある。「すごく距離が長くて、セカンドでウッドを持つホールが多い。そこではセンターを狙ってパーを獲らないといけない」。飛距離が出るほうではない西村にとって、今週は我慢のゴルフが要求される。ラフもしっかり長さがあるだけに、フェアウェイキープは絶対条件。もちろん数少ないチャンスホールで確実にバーディを獲るためにも、もう一段階ドライバーの精度が上がってほしいところ。

それだけ西村にとって大きな大会ということ。「自分のなかでも高い位置づけの試合。ナショナルタイトルですから」と獲りたいタイトルの1つ。そこには全美貞(韓国)、鈴木愛の2人しかいない3週連続優勝の偉業もついてくる。「気持ちをフラットにして冷静に対応していきたい。まずは予選を通過して、狙える位置にいたら頑張りたい」。自身2つ目のビッグタイトルへ。そして史上3人目の記録へ。できる限りの準備を行ってティオフを待つ。(文・秋田義和)

<ゴルフ情報ALBA.Net>