<日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯 最終日◇12日◇静ヒルズカントリークラブ(茨城県)◇6680ヤード・パー72>
稲見萌寧、大山志保、西郷真央ら最終日最終組の三人が、激戦をくり広げた。その中でも稲見が大きなミスをしないゴルフで8つのバーディを奪取。ノーボギーで4日間トータル19アンダーとし、2位の西郷を4打引き離して圧巻の初メジャー戴冠となった。
「一番の目標だったメジャー優勝ができて、本当にうれしいです。ティショットをミスしてもフェアウェイに置けていたし、パターも決まってくれました。すべてが噛み合いました。4日間タフなコンディションでしたが楽しく回れました」と、ピンクのチャンピオンジャケットを着て笑顔で話した
「4日間、楽しく回ろうと決めていた」と話したように、最終日も同組の大山志保と笑顔で話す姿が多く見られた。大山は「稲見さんはオンとオフの切り替えがすごい。談笑していても、アドレスに入るとまったく違う姿があった。集中力がスゴイですね」という。その様子は18ホール終始落ち着いて淡々とプレーを続けているように見えて、緊張感で縛られるようなこともなかった。どんな場面に直面しようともルーティンは変わらず、勝利に向かってやるべきことをやる王者の姿が、すでにそこにはあった。
インターネットでラウンド解説を担当した米山みどりは「稲見さんは常に余裕を持ってプレーしていました。ちょっと無理をして小さい番手で打ちたくなることが多いものですが、稲見さんは自分の飛距離ギリギリの番手を選ぶことがなく、自分で距離をつくるゴルフをしていました」と話す。そんなところにも王者のゴルフがあり、スキのないプレーにつながったのではないだろうか。
とはいえ本人の胸中では、王者の貫禄と言えるような余裕はなかったという。「初日が始まる前は、アンダーで回れるのかなって思っていました。このコースで勝てるなんて思いもしませんでした。まずは予選。予選を通ったら気分が上がってきて、尻上がりによくなってきました。メジャー大会でそれができたのは、とてもうれしいです」と、記念すべき一週間を振り返った。
「ショットの合間とか、すべてでカチコチに集中していても上手くはいかないし、疲れてしまうと思います。楽しくやるのが好きで、ゴルフをやる前からそういう性格なんです」と続けた稲見。小学生のときから、休み時間はめちゃくちゃ遊び、授業になれば集中して机に向かう子だったようで、オンとオフのメリハリを意識せずにつけられた要因は、元来の性格によるところも大きかったようだ。
目標と公言している通算二桁勝利まで、これであと1勝に迫った。「圧倒的に強いプロになりたい。でもそれは、まだまだ」とは言うが、今季だけで8勝を挙げている。この勢いで行けば、年間二桁勝利だって可能だろう。今年の女子プロNo.1の座は手に入れた。次は「日本女子オープン」に勝利して、女子ゴルフ界のオンリーワンになってほしいものだが、「目の前の一試合を勝ち続けることが大事です」と稲見は言う。己に厳しい22歳のさらなる飛躍に期待しよう。(文・河合昌浩)
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