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「選手権と聞くだけで気持ちが入る」 濱田茉優が気負いを抑え込み2位発進!

<日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯 初日◇9日◇静ヒルズカントリークラブ(茨城県)◇6680ヤード・パー72>

多くの選手が長い距離とコースセッティングの難しさに攻めあぐむなか、濱田茉優が首位の勝みなみと同じ7つのバーディを奪取。勝は1ボギーでトータル6アンダー、濱田は3つボギーを叩きトータル4アンダーとなったが、トップも射程圏内の2打差の2位タイで初日を終えた。

「きょうはパーパットもバーディパットもよく入ってくれて、パターに助けられた一日でした。選手権と聞くだけで気持ちが入って気負ってしまうんですけど、それを抑え込みながらやりました」

昨年大会で濱田は予選落ちを喫している。「選手権だしメジャーだし、頑張りたい。そう思いすぎてしまった」と1年前を振り返り、気負いを抑えて臨んだ。気負いが過ぎればそれは余計なリキミとなりゴルフを崩す。だがほどよい気負いならば、プレッシャーを抑え込む。そのサジ加減次第なのだが、これが難しい。濱田がほどよく気負いを抑え込めたのには、パッティングの好調という要因もあったのではないだろうか。

「6月のサントリーレディスのときに、パターのシャフトを34インチから35インチに替えて、重たいグリップを装着しました。これでストロークがよくなってきたようです。ショットはそれほどいいわけではありませんが、パッティングはいい感じできています」

1インチシャフトを長くしてもグリップを重くすれば、バランスはこれまでの34インチのときとほぼ変わらず振り感は同じだ。そして総重量が上がることで、手元の動きが安定しやすくなる効果もある。その効果が大きな大会で存分に発揮されたのだろう。

濱田は10メートルの長いバーディパットから1.5メートルの短いバーディパットまで、この日は決めていた。また「パッティングの調子が悪いときは前傾姿勢が深くなり頭が下がってしまい、手元が窮屈になっていました。それが1インチシャフトを長くしたことによって、構えが変わりストロークが大きくスムーズになりました」というメリットも話した。

「とにかく選手権は、他のメジャーよりも自分のなかでは大きな大会。メジャーだけあってセッティングは難しいですが、しっかりマネジメントを考えて回りたいです」と、気負いつつもそれを抑えて意欲を見せた濱田。ほどよいプレッシャーがほどよい緊張感と集中力を生み、明日以降もスコアを伸ばすことを予感させる。選手権という気負いがあるからこそ、濱田のメジャーでの初優勝は決して届かない目標ではないだろう。そして数多くのプロが「最後はパッティングが決める」とも言っている。選手権に熱い思いを持つ濱田の熱いプレーに期待したい。(文・河合昌浩)

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