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マネジメントが大事ならこのタッグ! またこの二人がトロフィを掲げてくれる【大西翔太の大展望】

小祝さくらの2週連続Vで盛り上がる国内女子ツアー。今週は8月26日(木)から「ニトリレディス」が行われる。今年最後の“北海道”を制するのは誰なのか。青木瀬令奈のコーチを務める大西翔太氏が展望を語る。

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■16番がパー5になっても…難しいです!

舞台は男子ツアーも行われていた北海道の名門・小樽カントリー倶楽部。ツアー屈指の難コースだ。そんな小樽が今年はひと味変わった。ツアーでも5本の指に入る難しさを誇る16番パー4が、日によってはティが下げられてパー5となるという。これによりパー73となるが、総距離6775ヤードはツアー最長となった。また、パー4とパー5の使い分けもツアー史上初。対応力もより求められる。

一方で非常に難易度が高い16番がパー5となることで易しくなるのでは、という声もあるが大西氏は首を横に振る。「まず例年よりも雨が降っている影響で、下が柔らかくランが出ないので2オンはまず狙えません。となると刻んで3打目勝負となるわけですが、フェアウェイの真ん中、ピンまで80ヤードの位置に立っている木が非常にやっかいな存在となります。パー4のころから左ラフに曲げてしまった選手は刻んでいましたが、ピンに寄っていたイメージはないですね。そのくらい縦距離が合わせづらい」と、今までとは違った難しさが出てくると分析している。

もちろん、小樽の難しさは16番だけではない。「距離が長くなっていますが、フェアウェイは絞っていると聞きます。ラフは短くても洋芝で絡むので縦距離は合わせづらい。1ホールたりとも気を抜けるホールはありません。そのなかで距離が長い」とやはり小樽は難攻不落。「勝つのは飛ばせて曲がらずにマネジメントがうまい選手です(笑)」と冗談が出るほどだ。

■マネジメントと言えば…昨年、そして今年と強さを見せるこのコンビ

そんなコースと戦う選手のなかで「一番注目です!」と挙げたのが上田桃子。コーチを務める辻村明志氏が前週に続きキャディを務める。このコンビと言えば昨年キャリアハイとなる6位に入った「AIG女子オープン」(全英女子)、そして復活優勝を果たした今年の「パナソニックオープンレディス」と成績がいいことでも知られる。

「昨年の全英で一度もポッドバンカーに入れずに72ホール回り切ったほど徹底したマネジメントができる2人です。今年、青木プロと全英に行くにあたって辻村さんに色々アドバイスを伺いましたが、改めてマネジメントに対する徹底ぶりを勉強させてもらいました。当然、マネジメントしたところに打てるショット力もあります。今大会も徹底することが大事。今年は全英でなく日本を選んだからこそ、この大会で頑張りたい思いも強いと思います。また、2人がトロフィを掲げる姿を見たいですね」

■もちろん、この人にも期待です

当然ですが、と前置きして同じく辻村氏に師事する2連勝中の小祝さくらの名前も挙げる。

「今一番距離が出て曲がらないと言えばこの人しかいないでしょう。アイアンショット、パッティングも調子いいですしね」。さらにこんな要素も。「北海道の芝に慣れていることもアドバンテージです。軽井沢の前のオープンウィークでの合宿も北海道でやられていますから洋芝はお手の物でしょう」と注目する。

マネジメントという観点ではメジャー覇者を推す。「西村優菜さんにも注目したいですね。本当に頭がいいというかゴルフ脳が高い。コースに合わせたマネジメントができる対応力、しなやかさがすごい選手。どのコースでも結果を残せるタイプです。常に無理もしないから大叩きもない。こういった選手が終わってみれば、というのはよくあることです」と太鼓判を押した。

解説・大西翔太(おおにし・しょうた)/1992年6月20日生まれ。名門・水城高校ゴルフ部出身。2015年より青木瀬令奈のキャディ兼コーチを務める。16年にはキャディを務める傍らPGAティーチングプロ会員の資格を取得した。ゴルフをメジャースポーツにと日夜情熱を燃やしている。21年には澁澤莉絵留ともコーチ契約を結んだ。プロゴルファーの大西葵は実の妹。

<ゴルフ情報ALBA.Net>