このエントリーをはてなブックマークに追加

高柳直人&比嘉真美子が使う「シャープな」新アイアンは、“マッスル”と“キャビティ”のいいとこ取り

「宮里藍 サントリーレディス」初日に10個のバーディを奪って首位スタートを決めた比嘉真美子。公式会見では「シャープなアイアンに替えてグンと良くなった」と振り返る。実は、比嘉が2位タイに入った先々週の「リゾートトラストレディス」には新しいアイアンに切り替えていた。このピンの未発表モデルには『i59』と刻印してある。国内男子ツアーですでに投入している高柳直人に、どんなアイアンなのか直撃した。

高柳がマッスルバックの『i59』に替えるまで、使っていたのはキャビティバックの『i200』。チェンジする前の比嘉や、渋野日向子、鈴木愛、金谷拓実が使用している『i210』の1つ前のモデルだった。高柳自身は球が上がりやすいキャビティバック形状の『i200』、『i210』、上級者向けの『iBLADE(アイブレード)』、マッスルバック形状の『BLUEPRINT(ブループリント)』とひと通りピンのアイアンを試してきている。

「『BLUEPRINT』は顔も打感もすごく好きだったんですけど、重心距離が短いせいか、僕にとってはちょっとヘッドの返りが大きかった。『i59』の慣性モーメント(ヘッドの直進性)は『i200』とか『i210』に近い。『BLUEPRINT』よりは間違いなくフェースは返りづらいです」

高柳はフェードヒッターなので、返りにくいヘッドのほうが好み。構えた見た目では、グース(フェースのオフセット)が少ないほうが弾道のイメージは出しやすいという。

「『i59』は『iBLADE』や『i210』に比べてネックがストレート気味(グースが少ない)なので、よりフィーリングは出ますね。『i200』や『i210』のグースはもっと少なければ良いとずっと思っていたんです。それに『i200』や『i210』はソール幅が広いので、地面が硬いときに、バンスが当たり過ぎるのが少し気になっていました。『BLUEPRINT』はソール幅が狭くて良かった。『i59』は『i210』のような慣性モーメントに、『BLUEPRINT』のような狭いソール幅で、僕のなかでは両方のいいとこ取りに感じます」

ソール幅が広いアイアンのほうがミスの許容範囲が広く、よりアマチュア向きだが、地面が硬いところや、ボールの高低を打ち分けたり左右に曲げたりするときには邪魔になったりする。高柳はニューモデルの『i59』を、アスリート向けで操作性が高い『BLUEPRINT』と、楽に球が上げられてミスの許容度が高い『i210』の中間の性能と考えている。

高柳は『i59』の飛び姿も気に入っている。「『i210』に比べると出球はちょっと低いんですけど、スピンが入るのでボカーンと高く上がるというよりアイアンらしい飛び方です。『i210』より気持ち飛ばないのかもしれないですけど、逆に飛びすぎることがないので、僕は好きですね」と語る。

高柳のクラブセッティングを見てみると、4、5番アイアンは球の上がりやすい『i210』を入れて、6番アイアン以降は『i59』にしている。難しさに関しては「見た目はマッスルですけど、全然マッスルというほどではなくやさしい」と高柳。発売日は未定だが、比嘉の活躍で今年の注目クラブの1つになりそうだ。

<ゴルフ情報ALBA.Net>