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大里桃子の最新クラブセッティング フェードを打つために、ドライバーもアイアンも“左に行かない”シャフトを選択

熊本県出身の大里桃子は2017年のQTでツアー出場権を掴むと、そのチャンスを生かして2018年の「Cat Ladies」でツアー初優勝を挙げた。2019年は優勝こそなかったものの、賞金ランキングを49位から38位へと上げ、ツアーデビューから2年連続でシード選手となった。渋野日向子とは同い年で、一緒に合宿を行うなど大の仲良し。今年2勝目を目指して開幕を迎える大里桃子のクラブセッティングを見てみよう。

昨年の前半戦では予選落ちが続くなど調子が今ひとつだった。前年の優勝者として迎えた「CAT Ladies」でドライバーのシャフトを『クロカゲXT』に替え、そこから14試合中13試合で予選通過(それまでの24試合で予選通過は13試合)。成績が上がったという。

このシャフトにした経緯をブリヂストンスポーツのツアーレップ、阿部貴史氏に聞いた。「元々持ち球をドローからフェードにしたいという考えでしたが、ドライバーもアイアンもつかまり過ぎる傾向がありました。そこであまりシャフトが走りすぎない『クロカゲXT』を提案したんです。すると、左へのミスが軽減し、フェードが打てるようになりました。ドライバーが安定したことで、成績も上がっていったのです」

フェードを打つにはつかまりは大事だが、つかまり過ぎて左から左に行くと大きなミスになる。それがなくなればフェードが打ちやすくなり、思い切り振れるので飛距離も伸びるというわけだ。

大里はドライバー同様つかまり過ぎを防ぐために、アイアンのシャフトもテストを開始。「950 neoは950よりも先端が動かないので勧めてみたところ、アイアンが得意な大里プロも手応えを感じてくれました」(阿部氏)

でも、58度のサンドウェッジのシャフトのみ『NS950』のままだ。大きなショットを打つときは『NS950 neo』が良いが、グリーン周りやショートスイングのときにタイミングがズレてしまうのだという。日本シャフトのツアーレップ、石橋良一也氏は「もう少し粘ってほしいとのことだったので、そのまま950を使ってもらっています」と話してくれた。

■3Wと5Wの長さがほぼ一緒なのはなぜ?

大里のクラブセッティングの特長を挙げるとすれば、3Wと5Wのシャフトの長さが0.25インチしか違わないことだろう(43インチと42.75インチ)。通常なら0.5インチ〜1インチ違うが、その意図を阿部氏が説明してくれた。「5Wでもう少し飛距離がほしいとリクエストがありました。4Wがないので、5Wを長くすることで対応しました」

昨年から変更点はないものの、フェアウェイウッドもアイアンもシャフトにこだわりを感じる大里のクラブセッティング。2020-21年シーズンは、もうワンランク上の成績を期待したい。

【大里桃子のクラブセッティングと番手別飛距離】

1W:TOUR B XD-3(2018) 9.5度 KUROKAGE XT60(S) 240y

3W:TOUR B XD-F(2016) 15度 KUROKAGE XT60(S) 220y

5W:TOUR B XD-F(2016) 18度 KUROKAGE XT60(S) 210y

3U:G410 19度 N.S.PRO 950GH NEO(S) 190y

4U:G410 22度 N.S.PRO 950GH NEO(S) 180y

5I:TOUR B X-CB(2018) N.S.PRO 950GH neo(S) 170y

6I:TOUR B X-CB(2018) N.S.PRO 950GH neo(S) 160y

7I:TOUR B X-CB(2018) N.S.PRO 950GH neo(S) 150y

8I:TOUR B X-CB(2018) N.S.PRO 950GH neo(S) 140y

9I:TOUR B X-CB(2018) N.S.PRO 950GH neo(S) 130y

PW:TOUR B X-CB(2018) N.S.PRO 950GH neo(S) 120y

50度:TOUR B WX-1 N.S.PRO 950GH neo(S) 110y

58度:TOUR B XW-B N.S.PRO 950GH(S) 90y

PT:VAULT 2.0 B60

<ゴルフ情報ALBA.Net>

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