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今年は複数回優勝できる!古江彩佳は切り返しが抜群【大江香織の美スイングがお好き】

2020年の活躍が期待される“若手のホープ”のスイングを、自身も昨年までレギュラーツアーで戦っており、「ほかの選手のスイングを研究することが好き」と語る大江香織が解説。今回は大物ぞろいの“プラチナ世代”でも、一足早くプロの試合で勝利を挙げた古江彩佳。

19年は飛躍の年となった。「リゾートトラスト レディス」で3位に入るなど早くからプロトーナメントで活躍を見せると、10月の「富士通レディース」で史上7人目のアマチュア優勝を遂げて一躍ヒロインに。プロテスト免除で日本女子プロゴルフ協会に入会、最終戦のメジャーでも2位に入るなど大活躍の1年となった。

そんな古江をじっくりと見たのが、最終戦の「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」でラウンド解説をしたとき。「切り返しがすごく上手な選手」と感じたという。

「スイングがいいですよね。特に切り返しは絶品です。しっかりとタメができている。体は小さいですが、うまくクラブを使っているなと思いました」

具体的にはフェースローテーションを抑えながら打つという、今どきのスイングが自然にできていると続ける。

「トップでは、下半身に対して上半身がすごく回ってしっかりと捻転差を作れている。これでパワーがたまっている。そこから切り替えして、クラブを下ろしてくるわけですが、インパクトまで体が開きすぎていない。だからためたパワーが逃げずにボールに伝わっている。また手首をこねず、ボディターンに合わせてクラブのフェースが回っているから、方向性も安定しています」。飛んで曲がらない。これがトータルドライビングが高い理由だ。

また、古江はドローヒッターだが、フェースを返す動きは少ない。その理由は握り方にあるという。「左手が結構なフックグリップです。でも、この方が体も開きにくいし、力が出やすいんだと思います」。左手をかぶせることでドローの軌道を作りつつ、余計な開閉を抑えて方向性を出しているテクニックがここにある。

「見たときに調子が良かったのもあると思いますが、パターも上手で自信を持って打っている。ルーティンとか見ていて迷いもないし、外れても狙ったところに打ち出せているから悔しがることがほとんどない。そういうのを見ていると今年は複数回優勝できそうだなと感じますね」

大江香織(おおえ・かおり)/1990年4月5日生まれ、山形県出身。通算3勝。153cmと小柄ながら体全体を大きく使ったスイングで8年連続シードを保持するなど、息の長い選手として活躍。2019年にツアー撤退を表明、「ツアーを撤退するプロに“大江が生きているから撤退しても大丈夫”と思ってもらえるように、色々活動できたら」と2020年からは新たなかたちでゴルフに携わっている。

<ゴルフ情報ALBA.Net>

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