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三ヶ島かなはさらに“曲がらない”女に!? 渋野日向子のコーチとの契約でムラがなくなる!【翔太のスタッツ大予想】

シーズン開幕まで1か月ちょっと。試合がないのは寂しい限りだが、オフのトレーニング情報などから、どんなシーズンになるのかと思いを巡らせる楽しい時期でもある。そこで2019年の数字を参考にしながら、色々なスタッツで注目すべき選手を、青木瀬令奈のコーチ兼キャディを務める大西翔太氏に今季の女子ツアーの行方を予想してもらった。今回はフェアウェイキープ率について。

三ヶ島かなの曲がらない理由を桃子のコーチが徹底解説!【連続写真付き解説】

フェアウェイキープ、つまりティショットが曲がらない選手たちの中で、僕が今年注目しているのが昨年4位の三ヶ島かなさんです。スイングのトータルバランスが良く、ドライバーもアイアンも曲がらない。

だからこそ、この順位にいるわけですが、昨シーズンの三ヶ島さんはゴルフがうまくいかなくなると一気に気持ちが下がっていってしまうタイプのように感じました。ゴルフに対して常に向き合っているんですけど、「なんでこれだけ練習をしているのにできないの、私は!」という気持ちや怒りがマイナスになるタイプだと。気持ちのキャパシティがオーバーすると絶対良くない方に行っていた。でも、それが結構多くても上位にいるわけですからそれだけの技術があるということです。

そこにいい作用として働きそうなのが、今季から契約した青木翔コーチです。青木コーチは渋野日向子さんを飛躍的に成長させた実績があります。三ヶ島さんを見ていて、彼女は色んなことを考えていて、「あれもやらなきゃいけない、これもやらなきゃいけない。トレーニングも、スイングもやらなきゃ」と色々なことを考えていて、それが自分の容量をオーバーしたときにパンクしていたように感じました。

そこに対して青木コーチは「それならばこうした方がいい、ああした方がいい」と押し付ける感じではなく、三ヶ島さんが「こうしたいと思うんです」ということに対して、「それは間違っていると思う、それは当たっているからやっていこう」という、ある意味答え合わせをしてくれると思うんです。そうなれば考え方がシンプルになりますし、悪いものがそぎ落とされる。プレーに対して迷いがなくなって、気持ちよく振ることができると思うんです。まさに渋野さんがそうでした。

もちろん、スイング面でもいい効果が生まれると思います。青木コーチは悪い物を削ぎ落として効率よく求めてやるタイプなので、さらに効率のいいスイングができてくると思います。飛距離が伸びて、より曲がらなくなりそうです。

スイングが良くなれば、自然と気持ちにも安定感が出てくると思います。逆に気持ちが下がるとスイングは思った通りにできなくなるもの。緊張した時もそうですし、怒った時もそうですし、パターが強く入ったりとか、色々な症状が出てきます。でもスイングのベースが良くなることで、我慢強さが出てくると思います。普段おっとりした雰囲気なのに、その中に熱いものがある好きなタイプの選手。とても楽しみです。

【2019年フェアウェイキープ率】

1位:酒井美紀 79.3575%

2位:吉本ここね 78.3107%

3位:申ジエ 77.907%

4位:三ヶ島かな 76.9338%

5位:吉本ひかる 76.235%

6位:ユン・チェヨン 76.0736%

7位:アン・ソンジュ 75.0273%

8位:前田陽子 74.9784%

9位:青木瀬令奈 74.6631%

10位:宮里美香 74.397%

解説・大西翔太(おおにし・しょうた)/1992年6月20日生まれ。名門・水城高校ゴルフ部出身。2015年より青木瀬令奈のキャディ兼コーチを務める。2016年にはキャディを務める傍らPGAティーチングプロ会員の資格を取得した。ゴルフをメジャースポーツにと日夜情熱を燃やしている。プロゴルファーの大西葵は実妹。

<ゴルフ情報ALBA.Net>