ゴルフ場への行き帰り、高速道路を使うことも多いだけに、逆走車問題は他人事ではない。ニュースでは痛ましい事故が結構な頻度で報じられており、もし遭遇したらと思うと背筋が凍る思いではある。
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逆走車とはどんな状況なのか今一度整理しておくと、文字通りクルマの流れに逆らって進むクルマのこと。一方通行の道路でも発生しているが、高速道路の場合、重大事故につながる可能性が高いので話題になりやすく、問題にもなっている。最近はあまりニュースで見かけないので対策が進んで減ったのかと思いきや、国土交通省と高速道路会社が作成したデータによると、高速道路に限っては毎年200〜220件ぐらいで推移している。実に1.5日に1回ぐらいの割合で起こっている計算で、そのうちの2割が死亡、負傷、物損となっているので、確かに深刻だ。残りは確保とあるので、そのままどこかへ行ってしまった場合はカウントされていないし、一般道での発生を含めると実際はもっと多いだろう。これだけの頻度で起こっていると実際に遭遇したことがある人もいるかもしれない。筆者も入口から来たクルマが本線でUターンをして戻っていったのを皮切りに、一般道でも3回ほど遭遇したことがある。また、クルマではないが、自転車で首都高を逆走するお年寄りや歩いている年配の女性。さらにこれもニュースになったが、首都高を逆走するフードデリバリーにも出くわして、心底驚いたことがある。大げさではなく、何が起こるかわからない時代なのは確かだ。■高齢者だけでなく若者が逆走するケースも逆走する理由はいろいろとあって、一番はニュースで見るように高齢者の認識不良など。サービスエリアやパーキングエリアから出るときに入口に進んでしまったり、インターチェンジの出口から進入したり。また、出るべきインターチェンジを間違えて、Uターンして逆走することもある。さらに深刻なのは認知症での徘徊にクルマを使い、知らない間に高速道路に進入していたケース。徘徊にクルマを使うというのは現代的だが、もちろん笑えない。また意外なことに、若者も一定数いて、すでに紹介したデータのうち、20代から30代の割合が10?15%を占める。こちらは経験不足やカーナビ(とくにスマホの地図アプリ)の過信などで間違って進入し、戻ろうとして逆走するなど、高齢者の動きと近いものがある。ちなみに首都高を走るデリバリーもスマホの地図が原因で、首都高の場合、出口にゲートがないのも影響している。■逆走に対処方法はあるのか? 遭遇したらどうする?このように理由や原因は大体判明しているとはいえ、実際に遭遇するとそのようなことはどうでもよく、まさに生死に直結する問題だけに対処法が重要だ。完全な回避法はないが、まず追い越し車線をダラダラと走らない。逆走車は自分には問題ないと思って運転しているので、左側通行で進んでくる。つまりこちらから見ると前方に向かって右側、追い越し車線から来ることが多いため、追い越し車線の走行は必要最小限にして、走行車線を走ることが大切。そもそも、追い越しを終えても走行車線に戻ることなく、追い越し車線をそのまま走り続ける行為は車両通行帯違反で罰則の対象になるし、煽り運転の原因にもなりかねないので避けるべきだ。また、前方を先読みしながら走るのも大切で、前走車がいなければ発見しやすいし、いても不自然に一斉に避け出すので異変をいち早く感知することができる。そのほか、路上に設置された情報板に「逆走車発生中」の表示が出ることもあるので、注意を払いながら運転したい。施設などでは対策もされていて、逆走禁止の看板を設置していたりするが、そもそも思い込んでいる逆走車にどれぐらいの効果があるのかは疑問で、やはり自衛が基本だろう。逆走事故の特徴はこちらにまったく非がないこと。楽しいラウンドが一転して非常に重大な災難になりかねないだけに、逆走車にいつ遭遇してもおかしくないという意識を持つことが大切だ。また、普通に運転していてもパニックになりがちなのが、出るべき出口を通過してしまうこと。これは逆走の原因のひとつでもあるのだが、もし通り過ぎても次のインターチェンジで出て申し出れば「特別転回」という処置で、過ぎて戻る分の料金はかからず戻ることができるので慌てる必要はない。ラウンドに遅れるかもしれないが、事故になるよりは百倍マシだ。最後に、このようなことは考えたくないが、万一、逆走してしまったら、すぐに路肩に寄せて警察や道路緊急ダイヤル(#9910)に速やかに連絡するようにしたい。(文・近藤暁史)近藤暁史学習院大学文学部国文学科卒。ファッション誌から一気に転身して、自動車専門誌の編集部へ。独立後は国内外の各媒体で編集・執筆、動画製作なども行う。新車、雑ネタを中心に、タイヤが付いているものならなんでも守備範囲。所有するのはクルマ3台、バイク4台で、計20輪生活を送る。自身のYouTubeチャンネル「こんどう自動車部」では、洗車・自動車のメンテナンスなどを中心に、クルマに関わる裏技を紹介している。AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
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