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畑岡奈紗に見えた“葛藤”とネリー・コルダの待てる“忍耐強さ” 上田桃子が見たメジャーの景色

<全米女子オープン 最終日◇7日◇リビエラCC(カリフォルニア州)◇6699ヤード・パー71>大会を配信する「U-NEXT」で、初のラウンドレポーターを務めた上田桃子は、メジャーで奮闘した日本勢、そして優勝したネリー・コルダ(米国)の活躍をどう見たのか。

【写真】畑岡奈紗の強さの秘密は“サスペンション”だった?

畑岡奈紗が優勝争いを演じ、手に汗握る最終日となった。前半はスコアを1つ伸ばして首位に肉薄したものの、後半13番からの3連続ボギーもあり、「72」とスコアを1つ落とし優勝には届かなかった。それでも、初めて女子トーナメントが開催されたリビエラでの戦いを大いに盛り上げてくれた。 またもメジャー初制覇はお預けとなり、その悔しさは計り知れない。ラウンド後のインタビューでは、そんな感情を微塵も感じさせない冷静な姿があったが、上田の目にはいつもと違う雰囲気が映っていたようだ。 「すごく冷静な彼女ですら、葛藤があったり、(スコアを)狙わされてしまう状況がある。その中でプレーすることが、やはり冷静さを欠いてしまうんだなと思いました」 畑岡はラウンド中も冷静沈着で、表情を変えることなく淡々とプレーするスタイル。しかし畑岡本人も言うように、「パーを拾いながらチャンスを待つことが難しくなってきた」と、後半にかけていつも通りのプレーはできなくなっていった。そうした普段とは違う様子を、上田は感じ取っていたようだ。 その後半の3連続ボギーで事実上優勝争いから脱落してしまったが、上位勢も思いのほか大きくスコアを伸ばすことはなく、首位タイに3人が並ぶ時間帯もあるなど、団子状態が続いていた。 その均衡を打ち破ったのは、世界ランキング1位のネリー・コルダ(米国)だった。“終わってみればネリー”と言わんばかりの強さを全米女子オープンでも見せつけたわけだが、そのプレーを見て上田は「メジャーを戦う上で無理をしていない。それだけ静かにチャンスが来るまで待てる忍耐強さがある」と、その実力を改めて感じ取った。 「すごく勉強になった。別に勉強する必要はないんですけどね(笑)」。ツアーの第一線から退いた上田だが、やはりプロゴルファーとしての血は騒いでしまったようだ。 日本勢23人が出場していたが、一番注視していたのは「待ち方」だった。スイングや弾道ではなく、ボールを打つ前の待ち方で選手の心理が読み取れるという。 例えば素振りの回数が多くなったり、歩くスピードの変化だったり。緊張状態に包まれた選手たちの心理を、そうした部分から読み取っていた。これはプレーヤーだった上田にしかない視点でもある。 初のラウンドレポーターは「充実していた」とやり切った表情を見せた。上田だからこそ引き出せる選手たちのリラックスした表情も印象的だった。今年の全米女子オープンは日本勢の活躍で大いに熱を帯びたが、上田のレポートもまた、その大会に彩りを添えていた。(文・齊藤啓介)

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