このエントリーをはてなブックマークに追加

トップ10入りは逃すも「ちょっとマシな1週間」 渋野日向子に差した小さな光

<全米女子オープン 最終日◇7日◇リビエラCC(カリフォルニア州)◇6699ヤード・パー71>「一日一日がすごく濃ゆかった」。今季はここまで7試合に出場し、予選落ちが4回と結果が出ない中で渋野日向子はメジャーを迎えていた。楽しみもありつつ、不安もある。試合前にはそう話していたが、リビエラで過ごした4日間は、まさに“濃い”時間となった。

【写真】かなりレアです 渋野日向子の高校生時代

これまでの不調が嘘だったかのように、初日は日本勢トップの3位スタートを切った。2024年大会は2位、昨年も優勝争いを演じて7位と、何かと「全米女子オープン」とは縁がある。そして今年も、そんな予感を感じさせる幕開けとなった。この好スタートに自身でも首をかしげたが、2日目もイーブンパーで耐え、首位と1打差で決勝ラウンドへ駒を進めた。しかし、ムービングサタデーに「74」と初のオーバーパーを叩き、それまで積み上げてきた貯金を使い果たした。最終日は6打差ある首位の背中を追った。「朝の感じはあんまりダメかなと思ったけれど、逆に丁寧にできた感じはあった。チャンスも多かったけれど、なかなか打ちきれなかった。惜しかった。一筋が多かったし、どこかで入っておけばというのが多かった」朝の練習場ではショットに違和感を覚えながらティオフを迎えたが、終わってみればパーオン率83%と、この日の全体1位タイを記録した。前半はパーを並べる展開が続いたが、8番パー4でバーディが先行。優勝戦線からはやや離れた位置でのプレーとなったものの、トップ10入りも見えるラウンドだった。この日最多の29人がボギーを叩いた難関15番でボギーを喫し、結局、1バーディ・1ボギーのイーブンパーでホールアウト。「きのうの3オーバーが痛かったし、もうちょっとバーディが取れていたら気分は良かったかな」。

振り返れば、やはり3日目の結果は心残りだ。とはいえ、この難しいメジャーセッティングの中で4日間を戦い抜けたことは大きい。「やってきたことをずっと信じている。それだけでもやりがいは感じるし、なにか1個でも、自分が信じていけるものがあれば大丈夫。これからも予選落ちしようが大たたきしようが、続けていくことは一緒です」昨年は、この全米での7位が唯一のトップ10入り。8月から自身最終戦にかけて5試合連続予選落ちを喫するなど不振にあえぎ、シーズンをポイントランキング104位で終えた。カテゴリーは『16』となり、出場できる試合がかなり限定的になることから、『カテゴリー15』への昇格を目指してQスクール(予選会)にも出場。無事に突破したものの、今季もここまでは思うような成績を残せていなかった。「トップ10で終わりたかったし、もっと上に行きたかった」トップ10に与えられる翌年大会の出場権は逃し、いわゆるシード権にあたるポイントランキング80位以内に付与される『カテゴリー1』獲得へ向けても、大量ポイントを手にしたかった。大会を終え、ポイントランキングは154位から45ランクアップの109位となる見込み。2週後の「マイヤーLPGAクラシック」終了時点のポイントランキング上位者には、「KPMG全米女子プロ選手権」と「アムンディ・エビアン選手権」の出場資格が与えられる。全米女子プロの出場はほぼ確実。エビアン選手権の切符も手に入れるべく、ペア戦となる来週の「ダウ選手権」でさらなるポイントの上積みを狙う。これまで苦戦が続いた中で、少し潤いをもたらすような17位フィニッシュ。「いままでのことを考えたらまだ、ちょっとマシな1週間だった。これを次に生かしていかないと、今年も試合に出られないので」。昨年大会では涙を流したが、今年は顔を前に向けた。(文・齊藤啓介)

<ゴルフ情報ALBA Net>

【関連記事】