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“全国初”大学ゴルフ部にトラックマン導入 北医生の「データで強くなる」挑戦

PGAツアー選手を数多く輩出してきた名門・ウェイクフォレスト大学のゴルフ部でプレーし、現在はコーチとして活動する青島賢吾。弾道計測器『TrackMan』の認定プロとしても活動する同氏は、「日本でも、より多くのゴルファーにデータを活用した環境を届けたい」という思いから、トラックマン1台を寄贈するチャリティ企画を実施していた。

【写真】 スイングを3次元で可視化 トラックマンが新機能を公開

世界では当たり前のように活用されているトラックマンだが、日本ではまだ導入環境が限られ、その価値や使い方が十分に浸透しているとは言い難い。だからこそ、「より多くのゴルファーが日本から世界へ羽ばたけるように」との願いを込め、青島氏が単独で立ち上げた今回のプロジェクト。厳正な審査を経て、その1台は北海道大学医学部(以下、北医)のゴルフ部へ贈られることになった。大学ゴルフ部へのトラックマン導入は全国初。そのきっかけについて、北医ゴルフ部で主将を務める金木太生さんはこう話す。「トラックマンを客観的なデータとして活用して、コーチのような存在にできればと思いました」。実は、同ゴルフ部にはコーチがいない。それでも、1学年約100人が在籍する医学部の中で、今年の新入生は4人に1人がゴルフ部に所属するなど、活動の規模は広がっている。金木さんは部長に就任し、「練習環境の向上」を部の公約として掲げた。部員がより楽しく、そして上達を実感できる環境を作りたい。そんな思いから今回のチャリティ企画に応募したという。とはいえ、全国から応募が集まる中で、選ばれるためには何か“決め手”が必要だった。そこで金木さんが青島氏に伝えたのが、「医学部生ならではの強み」だった。「医学部生は数字に強いんです」。コーチがいない環境でも、トラックマンが示す数値を分析し、自分たちのスイングへ落とし込んでいける。その言葉が青島氏の心を動かしたのかもしれない。金木さん自身も、東京大学・松尾研究室発のAIスタートアップで、企業向けAIプロジェクトの推進に携わってきた。医学とAIの両面で培った分析力を生かし、トラックマンのデータを部全体の上達につなげていく考えだ。そして、いよいよ北医ゴルフ部にトラックマンが導入される。「コースにも持って行ってデータを取りたい。分析することで、“勘”を可視化したいです」。金木さんは、青島氏に意見を求めながら、すでに具体的な活用法を思い描いている。コーチ不在のゴルフ部がトラックマンを活用し、競技成績につなげることができれば、新たなモデルケースになる可能性を秘めている。慶大や日大など、私立の医学部ゴルフ部が強豪として知られる中、多くの部員を抱える北医がトラックマンをどう活用し、ゴルフリテラシーを高めていくのか。この全国初の試みは、新たな大学ゴルフ部の形を生み出すかもしれない。(文・齊藤啓介)

<ゴルフ情報ALBA Net>

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