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5日で108ホール、飛行機は2時間遅れ… V翌日に橋彩華が“ドタバタ”全米切符獲得「いま目を閉じたら寝られる」

<全米女子オープン最終予選◇20日◇房総カントリークラブ房総ゴルフ場・東/西コース◇東=6411ヤード・パー72、西=6397ヤード・パー72>前日19日に閉幕した「KTT杯バンテリンレディス」で今季2勝目を挙げた高橋彩華が、「人生初の36ホール」という短期決戦でメジャーの切符を手にした。

【写真】日曜日には今季2勝目で元女王とハグ

一日36ホールのストロークプレーで行われた最終予選。129人が出場して本戦切符を獲得するのは、わずかに4人という狭き門だ。高橋は前半の西コースを「71」の8位タイで終えると、後半の東コースは「69」で回り、トータル4アンダー・3位でくぐり抜けた。ホールアウト直後には「いま目を閉じたら寝られます」と力も抜ける。先週、木曜日のプロアマに加え、本戦54ホール、さらにこの日の最終予選と、5日で108ホールの超ハードスケジュールとくれば、それも不思議ではない。前日は表彰式を終えると優勝の余韻に浸る間もなく、“全米切符”を目指し移動が始まった。だが熊本空港から羽田空港に向かう飛行機が2時間ほど遅れて、東京に着いたのは午後9時頃。拠点とする千葉に着いて就寝した時には、時計の針は10時30分を回っていた。5時間ほど「気絶してました」と深い睡眠をとって午前3時30分に起床。スタートの7時30分に合わせ、5時30分にコース入りした。ストレッチや練習など軽めに、普段と同じルーティンで準備をしてティオフ。前日は鈴木愛との一騎打ちに競り勝ち、心身ともにすり減った状態でもある。「朝から力が入らない」と、普段は230ヤード前後のドライバーのキャリーも、この日は「210ぐらい」。飛距離は落ち、アイアンも普段の距離より1番手上げて打っていた。「足が動かないからほぼ手打ち。ポーンって感じです」。それでもツアー屈指のショットメーカーは、ほぼフェアウェイをキープし、硬くて速く仕上げられた難コースを相手にスコアメイクに徹した。ラウンド中、心が折れそうになった時も、宮崎晃一キャディからの『これで通ったらかっこいいよ』という言葉で奮起。最後の9ホールは3バーディでボギーなしにまとめた。後悔はしたくなかった。「ヤマハレディース葛城」で今季初優勝を挙げて、世界ランキングは75位に浮上。大会前週の5月25日時点で同75位以内に入れば「全米女子オープン」の出場権を獲得することができる。そのうえ2勝目を挙げたことで、同60位台に上がることも予想される。先週は、優勝したら予選会に参加することは「要検討」としていたが、期限までまだ4週間あることをチームで相談した。「世界ランキングにかけるよりは、一応(最終予選に)出て悔いがないようにと。出なくて外れたときに悔いが残るから、出るだけ出てやってみようと思って決めました」。こうして5月を待たずに切符を手にした。意外にもこの最終予選に出場するのは初めてだった。昨年までは世界ランキングで75位以内に入って出場することを考えていたが、今年は本戦に出場したい思いが強く初挑戦を決めた。「(開催コースの)リビエラがいいなと思ったのと、去年の賞金を見ていいなって(笑)」。知人がよくラウンドしているコースということと、賞金総額1200万ドル(約18億円)、優勝賞金240万ドル(約3億5000万円、いずれも昨年の額)が“ニンジン”となって、過酷な36ホールを乗り切れた。海外メジャーはこれで4回目。「全米女子オープン」は11位タイに入った20年大会以来、6年ぶり2度目の出場となる。「アメリカには日本にはいないプレースタイルの選手が多いし、レベルが高い。みんな飛距離が出るし、球が高い。日本では経験できないいろんな刺激を受けて勉強になります」。こう言って、目を輝かせる。「まずは予選通過が目標ですが、前回よりいい成績を目指したいです。そしてステーキとかハンバーグがおいしいと思うので、毎日食べたい」。コース内外での目標を口にした。幸いにも、今週は国内女子ツアーはオープンウィーク。「新潟に帰って焼肉と好きなラーメン屋さんに行きます」。まずは英気を養う。(文・小高拓)

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